就職活動といえば企業との面接、というイメージを持つ就活生も多いのではないでしょうか。
スーツにリクルートバックを持ち、緊張した面持ちでパイプ椅子に座りながら面接官の質問に答える...というのは、いかにもな就職活動の風景です。
企業との面接は緊張もするかと思いますが、企業への訪問や実際に社員の人と話すのは少し楽しみな面もありますよね。
そんな面接の前に必ずおこなうのが、面接の日程調整。日時や場所など、企業とあなたで決めなければならないことはたくさんあります。
ですが、いざ「それでは〇月〇日何時からで」と決まったあと、こちらからメールを終わらせていいものか迷いますよね。
など、企業とのやりとりに不安を感じてしまう人も多いはず。
この記事では、面接の日程調整から、決まった後のお礼メールの書き方までの徹底解説。面接に関する企業との連絡のあれこれを、例文を交えながら詳しく説明していきます。
面接や日程調整に関するメールについて困っている人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
まずはメールのマナーから押さえよう
まずは企業へのメールについて、気を付けるべき点を確認しましょう。
基本中の基本ともいえるものばかりですが、SNSが主な連絡手段になっている現代、メールのマナーがわからない人も増えています。
あなたの送っているメールは大丈夫でしょうか?
もし知らなかったものがあれば、今後は必ず気を付けるようにしてくださいね。
メールを見たらすぐに返信をする
最初にメールの返信のタイミングについてです。
基本的に、企業からのメールは見たらすぐ返信するようにしてください。その場でスケジュールなどを確認し、返信するのがベストです。
もしもどうしても手が離せなかったり、スケジュールを確認出来るものが手元になくてすぐには返せない場合は、最低でも24時間以内に返信するよう心がけましょう。
また、メールを確認したのが早朝や深夜で、企業の営業時間外だった場合は、営業時間になるまで待ちましょう。
メールは電話とは違い、直接的に相手の時間をもらうわけではありませんが、企業の営業時間内に送るのがマナーです。
営業時間は9時から18時、10時から19時など企業によって異なりますので、しっかり調べておいてくださいね。
万一大学の授業やアルバイト先との兼ね合いで24時間以内に返信ができない場合は、「こういった理由で回答が遅れます」というメールをすぐに送るようにしましょう。
件名は「Re:」をつけたまま送る
企業からのメールに返信する際は、必ず件名に「Re:」がつきます。
中には、見栄えが悪いとその部分を消してしまう就活生もいるのですが、実はこの「Re:」は残しておくのが正解。
採用担当者には、日々たくさんのメールが届きます。
そんな中、件名に「Re:」とついていれば、「これは自分が送信したメールの返信である」ということがわかり、重要なメールだと一目で判断できます。
何件もメールのやりとりをして「Re:」が重なってしまい、最初の件名が見えなくなってしまうようであれば、いくつか消去して最初の件名が見えるように調整しましょう。
本文は必ず残す
また件名だけではなく、企業から送られてきたメールの本文も、返信文の末尾に残ります。
その企業側の本文も、件名同様消さないようにするのがベター。
本文を残したまま返信することによって、企業側はどのようなメールのやりとりがあったかをすぐに確認することができます。
本文が消されてしまうと、企業側は膨大なメールの中からあなた宛てのメールをまた探し直さなければなりません。
そのため、本文は消さずに残しておいた方が親切なのです。
宛名と署名は忘れずに書く
メールの宛名と署名はきちんとつけていますか?
メッセージだけを送る昨今のSNSとは異なり、メールには最初に宛名、末尾に署名が必要になります。
宛名は
人事部 〇〇様
社名は(株)などとは略さずに、必ず「株式会社」と書いてください。のように、社名と部署、相手の名前を書きます。
また、正確な人名がわからない場合は、「採用ご担当者様」と書いても構いません。
署名に関しては、以下4つを必ず記載してください。
名前:わなび太郎
メール:XXXXXXXX@XX.jp
電話番号:090-XXXX-XXXX
面接日程を調整するメールの例
メールの基本がわかったところで、面接の日程調整のメールについてお話しします。
面接の日程調整に関しては、就活生側が日程の候補を出す場合と、企業側が候補を出してくる場合があります。
明確な決まりはないので、企業によってどちらのパターンかは異なりますが、
など、予定によっては返信に困ってしまうケースもありますよね。
ここでは、
- 自分から日程を提示する場合
- 提示された日程を承諾する場合
- 提示された日程で都合がつかない場合
の3つのパターン別に、返信の例文を紹介します。
自分から日程を提示する場合
まず1つめに、自分から日程を調整する場合についてです。
自分から日程を提示する場合は、都合のよい日時を3つ以上記載するようにしてください。
また、時間の指定は移動時間についても考慮し、前後の予定から余裕のある時間帯を提示するようにしましょう。
時間の提示の方法は、1日中大丈夫な日は「終日」、前後に予定がある場合は「〇時から〇時」、前後どちらかに予定がある場合は「〇時まで」もしくは「〇時以降」と記載してください。
自分から日程を提示するメールの例文を紹介しますので、ぜひ活用してみてくださいね。
人事部 〇〇様お世話になっております。〇〇大学の〇〇と申します。
このたびは、〇次面接についてご案内をいただき、ありがとうございます。僭越ながら、面接の希望日程をお送りいたします。●月●日(●)●時~●時
●月●日(●)●時以降
●月●日(●)●時まで
●月●日(●)終日上記日時でのご調整が難しい場合は、再度日程を提示いたしますのでお申し付けくださいませ。
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
●●大学〇〇学部▢▢学科△年
わなび 太郎 (わなび たろう)
メール:XXXXXXXX@XX.jp
電話番号:090-XXXX-XXXX
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提示された日程を承諾する場合
2つめは、企業から提示された日程を承諾する場合です。
当然ながら、面接を行う相手は他の業務等もあり、忙しい場合が多いです。
そのため、面接日程を企業側が指定してくることも珍しくありません。ほとんどの場合、企業側も複数の日時の候補を提示してきます。
「日程を1つだけお選びください」等の特別な指定が無い限りは、2つほど日程の候補を選んで返信するのがよいでしょう。
企業から提示された日程候補を承諾する場合の例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
人事部 〇〇様お世話になっております。〇〇大学の〇〇と申します。
このたびは、面接の日程候補のご連絡をありがとうございます。下記いずれかの日程で、ぜひ選考に参加させていただきたく存じます。●月●日(●)●時~
●月●日(●)●時~お忙しい中、日程調整にご対応いただき、誠にありがとうございます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
●●大学〇〇学部▢▢学科△年
わなび 太郎 (わなび たろう)
メール:XXXXXXXX@XX.jp
電話番号:090-XXXX-XXXX
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提示された日程で都合がつかない場合
最後に、提示された日程で都合がつかず、日程候補を出す段階からやり直したい場合についてです。
提示された日程に極力合わせるのがマナーですが、アルバイトや大学の講義の都合などで、どうしても日程が合わない場合もあります。
日程が合わない場合や、前後に予定が入っていてスケジュールに余裕がない場合は、無理せず新しい日程を提示し、調整しましょう。
新しい日程を提示する際は、
- 企業から提示された日程に近い日付を提示する
- 3つ以上の候補を出す
- 謝罪の言葉をいれる
以上の3つに気を付けて下さい。
また、日程が合わない理由についてはいろいろあると思いますが、全てを正直に伝える必要はありません。
「どうしても都合がつかず...」等のぼかした言い方でOKです。
提示された日程で都合がつかず、こちらから再度提示を行う場合は、以下の例文を参考にしてみてください。
人事部 〇〇様お世話になっております。〇〇大学の〇〇と申します。
このたびは、面接の日程候補のご連絡をいただきありがとうございます。
ぜひ、選考に参加させていただきたく存じます。大変申し上げにくいのですが、ご提示いただいた日での都合がつかず、お伺いすることができません。
つきましては、下記日程の中から再度ご調整いただくことは可能でしょうか。●月●日(●)●時~●時
●月●日(●)●時以降
●月●日(●)●時まで
●月●日(●)終日上記でのご調整が難しい場合は、再度、候補日程をご連絡いただけますと幸いです。
恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
●●大学〇〇学部▢▢学科△年
わなび 太郎 (わなび たろう)
メール:XXXXXXXX@XX.jp
電話番号:090-XXXX-XXXX
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面接日程が決定した後のメール
メールで面接の日程が決まったら、いよいよ面接本番ですね。
ですがその前に、面接の日程について企業から了承のメールが来たとき、返信しようか迷う人も多いはず。
といろいろ考えていると、何が正解かわからなくなってしまいますよね。
ここでは、面接の日程が決まったあとに送信するお礼メールについて解説していきます。メールの終わり方に悩んでいる人は、ぜひ見てみてくださいね。
お礼メールは必須ではない
まず前提として、お礼メールは必ず送らなければならないものではありません。
お礼メールをせずに面接当日を迎えてしまったとしても大丈夫。基本的に、お礼メールを送ったかどうかが合否に影響することはまずないでしょう。
ですが、もしあなたが企業に対して感謝の気持ちを伝えたいのであれば、ぜひお礼メールを送ってください。
あなたが誠実で、人に感謝できる人柄であることはしっかりと企業に伝わるはずです。
面接日程が決まった後のお礼メール例
とはいえ、いざお礼メールを送ろうと思っても、正直何を書いていいのかわかりませんよね。
ここでは、面接の日程調整に関するお礼メールの例文を紹介します。
お礼メールに決まった形はありませんが、あなたがもし内容や表現に困っているなら、参考にしてみてください。
人事部 〇〇様お世話になっております。〇〇大学の〇〇と申します。
面接日程のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございます。ご指定いただきました日程で貴社にお伺いします。日時:●月●日(●)●時~●時
場所:株式会社〇〇 本社ビルこの度は面接のお時間をいただきましたこと、大変ありがたく思っております。
当日は、何卒よろしくお願い申し上げます。
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●●大学〇〇学部▢▢学科△年
わなび 太郎 (わなび たろう)
メール:XXXXXXXX@XX.jp
電話番号:090-XXXX-XXXX
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メールに関するQ&A
企業とのメールのやりとりについて、なんとなくわかってきたのではないでしょうか。
ここでは、企業とのメールの中で、「こんな時はどうしたらいいの?」という疑問にお答えしていきます。
どれも身近な疑問なので、ぜひ目を通して、今後に生かしてくださいね。
送信した後、内容の誤りに気付いたら?
1つめに、送信後に内容の誤りに気付いてしまった時の対処法についてです。
どんなに慣れているスマホやキーボードでも、打ち間違いは誰にでもあるものです。
もし送信した後に間違いに気付いてしまったら、決してそのままにはせず、すぐに企業側に知らせましょう。
直接電話をかけて謝罪と間違った内容のメールを送ってしまったことを伝え、その後に改めてメールで正しいものを送り直すのがベスト。
メールの件名に【訂正】などの表記をつけておけば、人事の方も読んでくれるはずです。
ささいな誤字程度であればそこまでする必要はないかもしれませんが、「適当にメールを送っているんだな」と思われないためにも、必ず送信前に内容を読み返し、内容のチェックを行いましょう。
メールは何時までなら送ってもいいの?
基本的には、メールは相手の企業の営業時間内に送るようにしましょう。
もし企業側から「〇時までは会社におります」といった連絡をあらかじめ受けているのであれば、その時間までは送信しても構いません。
ただし、真夜中や早朝といった時間帯に送るのはNG。メールの通知で相手の睡眠を妨げてしまう可能性もあります。
営業時間内は基本的に9時から17時までの場合が多いので、その時間内に送信するようにしましょう。
CCがある場合、返信先はどうする?
CCとは、カーボン・コピー(Carbon Copy)の略称。
企業があなたに送るメールのコピーを、あなた以外にも送信する際に使用されます。
CCがついている場合は、相手もあなたに送信先が見えることを承知で送っているので、CC先にも返信をするのがマナー。
たとえば、採用担当者からのメールで「CC:人事担当」などの表記があった場合は、メールを返信する際に「CC:人事ご担当者様」などの表記を入れるのがベストです。
まとめ:面接の日程調整にも、お礼メールがあると好印象!
面接の日程調整を行うメールは、あなたの印象に大きく関わります。
しっかりとした敬語や相手への気遣いが見られるメールの作成は、社会に出てからも必ず求められるスキルの1つです。
一方、面接の日程調整に関するお礼メールについては必須ではありません。
ですが全員が返すわけではないお礼メールこそ、他の就活生と差をつけるチャンス。
「日程の調整をいただきありがとうございます」と一言メールを返すだけで、あなたの誠実な人柄を企業に伝えることができます。
この記事で紹介したメールの例文を参考に、ぜひ企業に送ってみてくださいね。