【例文付き】面接でよく聞かれる質問15選と回答のポイント

 

 

 

 

面接で聞かれる質問がわからなくて不安な方も多いのではないでしょうか。私も就活をはじめた頃はどのような質問がくるかまったくわからず、不安な気持ちのまま面接に臨んでいました。

そこで、今回は面接で聞かれる質問の意図と回答のポイントをご紹介します。

お伝えすることを参考にしてもらえれば、面接でもうまく話せるようになります。実際に、私はこれから紹介する質問の準備をした結果、面接の通過率が2倍になり、面接を楽しめるようになりました。

さらに、面接官から聞かれる質問だけではなく、就活生の多くが悩んでいる逆質問(学生側が面接官に聞く質問)のポイントもお伝えします。

谷川清健
この記事を読んで面接の通過率を上げていきましょう!

面接の目的

具体的な質問をご紹介する前に、面接の目的をお伝えします。何のために面接をしているかを知らないと間違ったコミュニケーションとってしまう可能性があるので、目的を念頭に置いて面接に臨むことが重要です。面接の目的は大きく分けて次の2つに分かれます。

  • ポテンシャルを見極めるため
  • 自社と合っているか見極めるため

詳しく解説していくので、しっかりと目的を押さえましょう。

ポテンシャルを見極めるため

まずは、ポテンシャルを見極めるためです。企業が採用活動するのは、会社をより大きくしたいからです。

そのため、企業としても将来的に活躍し、一緒に会社を大きくしてくれる学生を求めています。

そして、その目的のために学生が入社した場合、どのような場面でどのような活躍をするかを学生の話から推測しています。つまり、新卒採用ではポテンシャルが見られているのです。

そのため、現在持っている資格やスキルだけをアピールするだけでは不十分です。あなたがこれまでどのような考えに基づいて、どのような行動をしてきたかを伝えることで、あなたの入社後の活躍を面接官にイメージさせる必要があります。

このこと知らずに自分の資格やスキルばかりアピールしてしまうと、あなたの持っているポテンシャルが伝わらず、受かるはずだった面接に落ちてしまう可能性があるので十分に注意しましょう。

自社に合っているか見極めるため

また、ポテンシャルがあっても、合格できるとは限りません。面接のもう一つの目的に自社に合っているか見極めることがあります。

人にそれぞれ個性があるように、企業にもそれぞれ個性があります。

例えば、社員同士が家族のような関係性の企業もあれば、体育会系の部活動のように上下関係がしっかり守られている企業もあります。

もし、どれだけ社会人として活躍するポテンシャルがあったとしても、自分に合っていない企業を選んでしまうと活躍することもイキイキ仕事をすることもできませんよね。

これは学生側にとっても企業にとってもよいことではありません。

学生側からすると再び仕事を探さなければならないし、企業側もやめられると、また採用活動をしなければならないからです。そのため、面接で自社に合う人かを見極めます。

選考ごとで重点的にみられるもの

面接の目的は理解できたでしょうか?面接の目的を押さえておくだけでも、今までわからなかった質問の意図がわかるようになります。

ただ、面接でみられているポイントは、選考の段階によってさらに細かく分かれます。

選考ごとのポイント

1次面接……コミュニケーション能力や態度

2次面接……価値観や強みなどの人柄&能力

最終面接……入社後の展望や覚悟

もちろん企業によって面接の回数が異なっているので、全てに当てはまるわけではありません。

しかし、その場合でも1次面接と最終面接で見られていることにあまり変化はありません。3次面接、4次面接では2次面接と同じところを見られていると思ってください。

1次面接はコミュニケーション能力や態度が見られる

まず、1次面接ではコミュニケーション能力や態度などが見られています。

1次面接は「優秀な学生を見極める」ことが目的ではなく、「うまくコミュニケーションが取れない人や、明らかに態度が悪い人を落とす」ためのものです。

変わった質問はとても少なく、自己紹介や学生時代頑張ったことなどのオーソドックスな質問が多い傾向があります。また、面接官が質問の回答に対して、しつこく深掘りをしてくることもありません。

そのため、大切なことはどれだけ面接官の質問の意図にあった返答をできるかです。

面接では自分のアピールをしたい気持ちが先行してしまうこともあると思いますが、しっかりと聞かれたことに対する回答を心がけてください。

2次面接は人柄や能力を深く見られる

2次面接は人柄や能力が1次面接よりも深く見られます。

面接官は入社後どれだけ活躍できるかを予測したり、自社とどれだけ合っているかを見たりしています。

具体的には1次面接と同じように自己紹介や学生時代に頑張ったことについての質問からはじまり、そのことを詳しく深掘りされます。

過去の行動や思考からその人の価値観や強みの証拠を集めていくのです。

1次面接と違い、自らの価値観や強みを過去の体験を絡ませながら詳しく話さなければなりません。自己分析をしっかりして、人に伝える練習をしておきましょう。

最終面接は入社後の展望や覚悟が見られる

そして、最終面接では入社後の展望や覚悟が見られます。

最終面接では会社の役員や社長が面接官になることが多いです。そして、面接官は自分が合格と言えば、内定が決まることを意識しています。

そのため、本当に学生がこの会社に入って活躍し幸せになれるか、入社する覚悟があるのかを慎重に見極めています。

具体的には、志望動機や将来の展望を聞かれます。

そのため、自分のやりたいことやなりたい姿を考え、そのうえで、なぜこの会社を選んだのかを言語化する必要があります。

また、志望動機や将来展望をより具体的に話したり、話し方や表情を工夫したりすることで、熱意を示すことも重要です。

感情を込めて論理性のある話をすることで、面接官の心を動かすことができるので、ぜひ練習をしてみましょう。

質問15選の回答のポイント

面接の目的や選考段階ごとで重視されているポイントをご紹介したところで、具体的な質問の意図とその質問に対する回答のポイントをいくつかのジャンルに分けて、お伝えしていきます。

  • 人柄に関する質問
  • 過去を深堀する質問
  • 未来&企業選びに関する質問

以上3つのジャンルごとに質問をご紹介していきます。同じジャンルの質問はつながりが強いことが多いので、ぜひジャンルごとに回答を考えてみてください。

人柄に関する質問5選

まずは、人柄に関する質問です。自分を強くアピールできる質問なので、どのように答えるかをしっかり考えておくと面接の通過率をあげることができます。質問は次の5つです。

  • 自己紹介をしてください
  • 自己PRをしてください
  • 尊敬する人は誰ですか
  • あなたの弱みは何ですか
  • 周囲からどのような人だと言われますか

自分ならどのように答えるか考えながら読んでみてください。

自己紹介をしてください

まずは、「自己紹介をしてください」です。自己紹介には、その人の基本情報を得るのはもちろんのこと、面接の雰囲気を和やかにする意図があります。

自己紹介のポイントは深掘りして欲しい部分を話すことです。自己紹介で話題の種をまくことによって、そのあと深掘りしてもらえる可能性が高くなります。

例えば、長年のスポーツ経験やそこで学んだことについて詳しく話をしたい場合は、小学校から大学までスポーツしていたことを伝えたり、勉強に力を入れていたことをアピールしたい場合は、どのようなことを学んでいるかを話したりするのが望ましいです。

逆に自分の出身地や血液型、アピールできるほどでもない趣味などを自己紹介に入れても、あとにつながることがありません。

自己紹介は軽く見られがちですが、実は話の方向をコントロールできる大切なものなのです。

自己PRをしてください

「自己紹介をしてください」と同じくらい言われるのが「自己PRをしてください」です。質問の意図は以下のようになります。

・どのような強みや長所を持っているか知るため

・自分の特徴を理解し、うまく伝えられるか知るため

自己PRは自分をアピールする絶好のチャンスです。次の流れで話すとうまく自分をアピールすることができます。

①自分の強みや長所

②強みや長所を証明するエピソード

③その強みを入社後どのように活かすか

例文

①私の強みは、目標に向かって継続的に試行錯誤できることです。

②高校時代、〇〇大学に合格することを目標に勉強に取り組みました。受験まで残り1年の時点で、合格するためには、あと300点が必要でした。そこで、6時間の勉強を1年間欠かさずおこないました。さらに、ただがむしゃらに勉強するだけではなく、勉強をする時間帯や勉強の方法などを工夫したのです。その結果、目標であった〇〇大学に入学することができました。

③御社に入社し、営業職についても目標の数字を達成するために、毎日試行錯誤をくり返しおこなうことで活躍できる人材になれると考えています。

尊敬する人は誰ですか

「尊敬する人は誰ですか」という質問も頻繁にされます。この質問には大切にしている価値観を知る意図があります。

そのため、誰を尊敬しているかよりも、なぜ尊敬しているかを具体的に伝えることが重要です。さらに、理由に過去の経験を結び付けられるとより説得力が増します。次のように話すと自分の価値観を正確に伝えられます。

①尊敬する人

②尊敬する理由

③理由に関するエピソード

例文

①尊敬する人は大谷翔平さんです。

②それは彼が多くの人が「無理だ」と言うことにも挑戦し、成果を出しているからです。

③僕も大学受験のとき、親や先生に「その大学はあなたには無理だと」言われましたが、諦めずに勉強したことで第一志望の大学に合格できた経験があります。そのため、より難しいことに挑戦しつづけ、成果を出している大谷翔平さんを尊敬しています。

あなたの弱みは何ですか

自己PRでは自身の強みを伝えますが、逆に弱みを聞かれることもあります。弱みを聞くのには次のような意図があります。

・弱みや短所に気付けているかを知るため

・弱みや短所をどう改善しようとしているか知るため

まず、「遅刻する癖がある」「謝ることができない」などの社会人として入社後が心配になるような致命的な弱みを言うのは避けましょう。

さらに、弱みを言うだけではなく、その弱みをどのように改善しようとしているかまで伝えることが重要です。「あなたの弱みは何ですか」に対する具体的な回答は以下のようになります。

①自分の弱み

②弱みを証明するエピソード

③弱みを改善するためにおこなっていること

例文

①私の弱みは人に頼れないことです。

②大学でサークルの会長を務めていたのですが、自分が頑張らなければならないと思いすぎた結果、多くの作業を抱え込みすぎて、締切りに間に合わないことがありました。

③現在ではそのようなことがないように、困ったことがある場合や締切りが間に合わないと思う場合は、すぐ人に相談するようにしています。

周囲からどのような人だと言われていますか

また、自分が思う人柄ばかりを聞かれるわけではなく、「周囲からどのような人だと言われていますか」という質問がされることもあります。

客観的にその学生の強みや価値観を知りたいというのが質問の意図です。第三者からの見え方が本人の見え方とのズレも見ています。

そのため、面接を受ける前に友人からあなたがどのような人か聞いておく必要があります。さらに、ただどのような人に見えているかだけではなく、どのようなことからそのように思ったかまで聞いておくことが重要です。

面接のときは次のように話すと面接官に伝わりやすいので、参考にしてください。

①誰にどのような人だと言われたか

②その理由となる具体的なエピソード

例文

①部活動を一緒にしていた友人には、「実直な正確をしており、背中で皆を引っ張る人」だと言われます。

②誰よりもはやくグラウンドに出て準備をはじめたり、他の人が嫌がるような雑務を積極的におこなったりしていたことが理由だそうです。

過去を深掘りする質問5選

次は過去を深掘りする質問です。この質問は2次面接以降にされることが多いですが、場合によって1次面接や最終面接でされることもあるので、しっかりと押さえておきましょう。ご紹介するのは次の5つです。

  • 学生時代に頑張ったことは何ですか
  • 人生で最も大きな挫折は何ですか
  • 人生で最も嬉しかったことは何ですか
  • なぜ現在の大学・学部を選んだのですか
  • これまでどのようなときにストレスを感じましたか

過去のことなので、しっかりと自分史を作ってから考えるのがおすすめです。すでに自分史がある人はそれを見ながら回答を考えてみてください。

学生時代に頑張ったことは何ですか

まずは「学生時代に頑張ったことは何ですか」という質問です。学生時代とは多くの場合、大学時代のことを指します。絶対に高校時代のことを言ってはいけないということはありませんが、避けるのが無難でしょう。

この質問には次のような意図があります。

・学生が何を動機に頑張ることができるのか知るため

・目的を達成するためにどのような行動をとるか知るため

なぜそれをしたのか、どのように試行錯誤したかを明確に伝える必要があります。話す流れは次のようになります。

①頑張ったこと

②直面した課題

③課題を解決しようとした理由

④課題の分析&行動

⑤行動した結果

⑥学んだこと&今度活かせること

例文

①私が頑張ったことは個人経営の和食屋で新人育成です。

②大学2年生のときにはじめて、後輩が入ってきて教育担当になったのですが、教え方がまったくわからず、大将に「教えるの下手やな」と言われてしまいました。

③その言葉がとても悔しく、人に教えるのがうまくなりたいと思いました。

④私が教えるのが下手な理由は、教えることに関する知識不足と接客方法の言語化不足だと考え、教えることに関する本を読んだり、接客マニュアルを作ったりしました。

⑤その結果、現在では店で大将の次に教えるのがうまいと言われるようになりました。

⑥私はこの経験から、教育の方法と自分の行動の言語化が重要なことがわかりました。この経験を社会人になっても活かしていきたいと思います。

人生で最も大きな挫折は何ですか

「人生で最も大きな挫折は何ですか」と聞かれることも多いです。質問の意図は次の3つです。

・挫折との向き合い方から人間性を知るため

・目標に向かって努力した経験があるかを知りため

・挫折から何を学び、どのように行動に移したか知るため

なかには挫折経験が思い浮かばない方もいると思います。私もその1人でした。その場合は、特別なことでなくてもよいので、自分が人生で最も辛かったことを話しましょう。

また、あなたが挫折と思っていないだけで、周囲からするとつらい出来事である場合もあるので、周りの人に自分の過去を話してみるのもよいと思います。

以下のように答えると説得力がますので、これを参考に考えてみてください。

①挫折経験と詳細

②挫折だと考える理由

③挫折をどう乗り越えたか

④挫折を乗り越えて学んだこと

例文

①私の挫折経験は高校生のときに大けがをしたことです。ラグビー部のレギュラーとして全国大会を目指していましたが、大会直前の試合でじん帯を痛めてしまい、最後の大会に出られなくなってしまいました。

②その大会に優勝するために3年間毎日練習に励んだ私にとって、とてもつらい出来事でした。

③しかし、私がけがをしたときに一緒に泣いてくれた仲間を見て、自分が出られなくてもこの仲間と優勝したいと思い、マネージャーに専念することに決めました。マネージャーはやることが多く大変でしたが、そのたびに仲間の涙を思い出してやる気を出しました。そして、結果的に大会に優勝することができました。

④私はこの経験から仲間の大切さと、サポートすることの大変さを学びました。これにより多くの人に感謝できるようになりました。

人生で最も嬉しかったことはなんですか

次にご紹介するのは「人生で最も嬉しかったことは何ですか」です。この質問には次のような質問意図があります。

・どのようなことに喜びを感じるかを知るため

・喜びを感じるまでに何をして、そこから何を学んだかを知るため

ポイントは嬉しかったことを深掘りして伝えることです。例えば、「大会で優勝したから嬉しかった」と言うだけではいけません。

「自分が努力した結果が出たから嬉しかった」「チームで喜びを分かち合えたから嬉しかった」など嬉しかった理由を具体的に伝えることが大切です。次の順番で話すと伝わりやすくなります。

①嬉しかったこと

②嬉しかった理由とエピソード

③そこから学んだこと

例文

①私が嬉しかったのは、3年生の最後の吹奏楽部コンクールでメンバーに選ばれたことです。

②それは自分の努力がしっかりと結果になって表れたからです。私はいつも大会のメンバーに入ることができませんでした。しかし、それでも演奏すること自体が好きだったことや、いつかはステージに立ちたいという思いから、他の部員が練習していないときも練習を続けました。その結果、最後の最後にコンクールのメンバーに選ばれ、ステージで演奏ができました。

③このことから才能はなくても、努力をしていれば目的を達成できることがあることを学びました。

なぜ現在の大学・学部を選んだのですか

私も就活中にいきなり聞かれて困ったのですが、「なぜ現在の大学・学部を選んだのですか」という質問をされることもあります。この質問の意図は次のとおりです。

・行動に目的意識を持っているか

・どのようなことに興味も持つのか

次のように回答をすることで、しっかり目的意識を持って行動していることや、自分の個性を伝えることができます。

①選んだ理由

②理由に関連するエピソード

例文

①私が文学部を選んだのは、文章表現に興味があったからです。

②父が単身赴任をしており、幼い頃から父に手紙を書いていました。手紙を送るたびに父は私の文章を褒めてくれたので、文章を書くが好きになり、同時に国語の授業も大好きになりました。そして、大学でもより深く日本語について深く学びたいと思い、文学部に入りました。

なかには大学や学部を選んだことに明確な理由があるわけではない方もいますよね。そのような方は正直に「最初は明確な理由があったわけではありませんでした」と言うことをおすすめします。

その代わり、その大学や学部を経験していくうちに興味をもったことや、学んだことをしっかりと伝えるようにしましょう。

これまでどのようなときにストレスを感じましたか

さらに、「これまでどのようなときにストレスを感じましたか」というストレスに関する質問をされることもあります。そこには次のような意図が隠されています。

・ストレス耐性を知るため

・何にストレスを感じるか知るため

・ストレスの発散方法を知るため

もちろん、嘘をつかないことは重要ですが、ストレスを他人のせいにしたり、「注意されるとストレスが溜まる」など入社後を心配させるようなことを言ったりするのは避けましょう。ストレスは次のように解消法まで言うのがおすすめです。

①ストレスを感じるとき

②ストレスを解消する方法

例文

①勉強がうまく進まないときにストレスを感じます。

②そのようなときは、勉強から離れて30分ほど散歩に出かけたり、風呂に入ったりしてストレスを解消してから再び勉強に臨むようにしています。

未来&企業選びに関する質問5選

では、最後に未来や企業選びに関する質問をご紹介します。もちろん1次面接から最終面接までの全ての面接で聞かれる可能性がありますが、特に最終面接ではより具体的に聞かれることの多い質問ジャンルです。

  • 将来どのような人になりたいですか
  • 1、3、5後どのようになっていたいですか
  • 就職活動の軸は何ですか
  • 弊社を志望する理由は何ですか
  • 現在どのような選考状況ですか(弊社は第何志望ですか)

以上が具体的な質問内容になります。今すぐ答えるのは難しいと思うので、まずはこれからご紹介する具体例を見て、だいたいどのようなことを話すか考えてください。

将来どのような人になりたいですか

まずは、「将来どのような人になりたいですか」という質問です。この質問の意図は以下のとおりです。

・将来のことを深く考えられているか知るため

・学生のなりたい像を自社で実現できるかを考えるため

・志望する理由となりたい像にずれがないか知るため

主にこの質問は学生がどれだけ将来について考えており、その将来像からなぜ自社を選んだかを知るための質問です。次のように答えると説得力が増します。

①なりたい姿

②なりたい姿の理由

③なりたい姿に向けてこの企業を受けている理由

例文

①私は、若いうちからそれぞれの個性が尊重される教育現場を作れるような人になりたいです。

②それは中学時代に自分の個性を認められず、いじめられた経験があるからです。その経験から高校では自分の意見を抑え、周囲に合わせて過ごしました。しかし、大学に入り、自分よりも個性的な人にたくさん出会い、個性を出してもよいんだと思えるようになりました。このことから、中学や高校から多くの個性が認められる世の中を作りたいと思いました。

③御社は中学や高校などの学校現場に直接行き、キャリア教育をされていると思います。私はそのなかで直接生徒に個性を大切にしてよいことも伝えたいと考えているのです。そのため、私は御社を志望しています。

1、3、5年後どのようになっていたいですか

そして、より具体的な数字でどのようになっていたいかを聞かれることもあります。この質問には次のような意図があります。

・具体的な仕事内容を理解できているか知るため

・具体的なキャリアプランを描けているか知るため

2つとも言語化するのは難しいですよね。事前に企業のホームページや社員面談で情報をあつめる必要があります。そして、伝えるときも次のように根拠を出すことが重要です。

①〇年後の姿

②〇年後の姿の理由

例文

①私は3年後に法人営業部のリーダーになりたいと考えています。

②それは部活動の経験から、よりよいチームを作っていくことに魅力を感じているからです。そのため、少しでもはやくチームのリーダーになり、マネジメントをしたいと考えています。御社には3年目でリーダーをされている方がいるので、自分も3年目にはリーダーになれるように若手のうちから積極的にチャンスをつかみにいこうと思っています。

就職活動の軸は何ですか

次は企業選びに関する質問です。なかでも「就職活動の軸は何ですか」という質問はよく聞かれます。次のような2つの意図で聞かれることが多いので、その2つを意識して回答を考えることが大切です。

・明確な軸を持ったうえで就職活動をしているか知るため

・学生の軸が自社とマッチしているか知るため

軸を話すうえで重要なのは、軸の理由と、軸と企業の結びつきを明確に話すことです。伝え方としては次のようになります。

①持っている軸

②軸を選んだ背景

③軸がどのように企業と結びついているか

自分の実現したいことを軸にする場合と、働く環境を軸にする場合があるため両方の例をご紹介します。軸が複数個ある場合は、いくつかを合わせて答えましょう。はじめに「軸は〇〇つあります」と言うとわかりやすいです。

【実現したいことの場合】

例文

①軸は、自分の仕事によって人々の健康を促進させることです。

②それは自分のような悲しい思いをする人を少しでも減らしたいと思ったからです。私は幼少期とても体が弱く、何回も入院を経験しました。そのときのつらさや悲しさから、健康がどれだけ価値のあるものかを身に染みて感じています。

③そのため、食品やジムなどのさまざまな手段によって、人々の健康を促進している御社に入社して、少しでも私のように悲しむ人を減らしたいと考えています。

【働く環境の場合】

例文

①軸は社員が家族のように仲がよいことです。

②それは私がアットホームのほうが成果を出せるからです。これまで体育会系の環境とアットホームな環境両方で部活動を経験しましたが、居心地がよく、そして、よりよい成果が出せたのはアットホームな環境でした。

③御社も社員で一緒にご飯を食べたり、誕生日会をしたりととてもアットホームな環境でだと思っています。さらにただアットホームなだけではなく、成長意欲の高い方も多くいるので、そのような環境で働きたいと考えています。

弊社を志望する理由は何ですか

さらに、より具体的に志望理由を聞かれることもあります。志望理由では、なぜその企業を選んだかをより細かく話すことが重要です。質問の意図には以下のようなものがあります。

・自社を志望する理由が明確か知るため

・自社で活躍できる人材が知るため

ポイントは自分が入社したい理由だけではなく、活躍できる理由を入れることです。次のような順序で答えるとどちらを満たすこともできるので、ぜひ参考にしてくださいね。

①志望理由の結論

②1つ目(志望理由がどのような経験からきているか)

③2つ目(自分がなぜ活躍できるか)

例文

①志望理由は、2つあります。

②1つ目は、自分はインフラによって、人々の安全を守りたいと思っているからです。私は、小学生のときに東日本大震災を経験しました。家族に被害は出なかったものの、大きな揺れに恐怖を感じました。御社は防災インフラを開発、設置、運用をおこなっており、私の仕事を通してやりたいことを達成できると考えています。

③2つ目は私の強みを活かせると考えたからです。私はよく「人の話を引き出すのがうまいね」と言われます。「話を聞き、提案する力が必要だ」と多くのエンジニアの方に聞いたので、その点で私は御社に入っても活躍できると考えています。

現在どのような選考状況ですか(弊社は第何志望ですか)

そして、選考では必ずといってよいほど現在の選考状況が聞かれます。私もほとんどの面接で聞かれた覚えがあります。

この質問自体は選考状況に一貫性があるかを確かめているので、面接を受けている企業と共通点のある企業を答えましょう。

そして、それとセットで聞かれるのは「弊社は第何志望ですか」という質問です。この質問にはどれだけ熱意があるかを確かめたいという意図があります。

「第1志望群です」と答えることもできますが、特別な理由がない限りは第1志望と答えましょう。第1志望と答えたほうが熱意を伝えられますし、そもそも第1志望が1つでないといけないという決まりはないからです。

そして、さらに重要なのが第1志望である理由です。選考を受けている企業が他の競合他社と比べて何が違うかを明確に答えると説得力が増します。具体的な伝え方を以下に載せておくので、参考にしてみてください。

例文
第1志望です。私はただ広告を制作するだけではなく、顧客の利益を上げるためにさまざまなプロモーションをしたいと考えています。御社はその点で、Webや動画、そして、紙などさまざまな媒体を駆使して、顧客のビジネスをサポートすることができると認識しています。また、成果報酬型のビジネスモデルからも、顧客に対する本気度を感じることができるため自分は御社を志望しています。

【重要】逆質問の聞き方

では、最後に多くの就活生が困る逆質問についてお伝えします。どのような逆質問をするかによって、面接官に与えられる印象は大きく違ってきます。

逆質問をさせる意図

まずは、面接官が逆質問をさせる意図をお伝えします。逆質問をさせるのには次の2つの意図があります。

  • 会社に対する不安を解消させる
  • 企業への志望度を確かめる

まずは、会社に対する不安を解消させる目的があります。面接までに企業研究をしていても、実際に働いている人に具体的な仕事の話を聞きたいのではないでしょうか。

企業としても、なるべく自社への理解を深めてほしいと思っているので、逆質問の機会があります。

また、もう1つの理由として、学生の志望度を確かめる目的もあります。どのような質問をするかによって、どれくらい入社に対する熱量があるか確かめているのです。

逆質問のポイント

では、どのようにすれば、熱意があると思ってもらえるのでしょうか。実は逆質問で重要なポイントは次の3つです。

  • アピールできるような話し方をする
  • 調べればわかる質問をしない
  • 給与や待遇の質問は避ける

これらの詳しい内容をお伝えするので、しっかり押さえて面接に臨みましょう。

アピールできるような話し方をする

まずは、自分をアピールできるような話し方をすることです。自分をアピールするためには、自分の考え方を伝えてから質問をすることが重要です。

例えば、「御社にはどのような人柄の社員が多いですか」という質問をするにしても、その前に、「ホームページを読んだ限り、穏やかな方が多い印象でしたが」という一言を付けるだけで、面接官にホームページを読んでいると認識してもらうことができます。

また、自分の考えを伝える以外にも、

「営業の前にどのような準備をしていますか」

「入社後すぐ活躍するためにしておくことはありますか」

などの業務に関する細かい質問ややる気を示す質問もアピールとしては効果的です。後ほどおすすめの逆質問をご紹介するので参考にしてみてください。

調べればわかる質問はしない

調べてわかるような質問をしないように心がけましょう。調べればわかる質問とは、企業のホームページに載っていたり、企業の説明会に出ていればわかったりするような質問です。

このような質問をしてしまうと、あまり企業研究をしていないことがばれてしまい、志望度が低いと思われてしまいます。そのため、面接を受ける前には必ず企業のホームページを見返すようにしましょう。

さらに、逆質問ではホームページを見たうえで、わからなかったことを聞いたり、面接官にしか聞けない「なぜ〇〇さんは御社を選ばれたのですか」などの質問をしたりしましょう。

面接官の回答からどのような考えのもと働いている人がいるのかがわかり、面接官の気分をよくすることもできます。

給料や待遇の質問は避ける

調べれば分かる質問と同じくらい避けたほうがよいのが給料や待遇の質問です。

もちろん、就職するにあたって給料や待遇は非常に重要だと思います。しかし、それを逆質問の場でするのはやめましょう。

給料や待遇はホームページに載っていることも多いですし、給料や待遇の質問を優先してしまうと仕事への熱意があまりないと思われてしまいます。

給料や待遇の実態を知りたい場合は、OB訪問をおこなったり、以下のサイトを使ったりしましょう。

OpenWork

enLighthouse

使える逆質問10選

ここまで、逆質問のポイントをお伝えしてきましたが、とはいえ逆質問を1人で考えるのは難しいですよね。そこで、実際に使える逆質問をご紹介します。

お伝えするものはあくまで、テンプレートなので、自分の選考を受けている状況や質問相手によって、変更を加えてくださいね。

逆質問集

・御社に入社した理由は何ですか

・どのような瞬間に仕事で喜びを感じますか

・どのような瞬間に仕事の難しさを感じますか

・御社にどのような人柄の社員さんが多いですか

・内定者期間の間に身に付けてしておくべきことは何ですか

・御社のなかで活躍している方の特徴はどのような方ですか

・御社の評価制度のなかで、〇〇について詳しくお聞きしたです

・入社後に感じたギャップはありますか。あるとしたら具体的に何ですか

・御社がより成長するためにどのようなことが必要だと考えていらっしゃいますか

・御社に入社するにあたって、覚悟しておくとよいことを1つ教えてください

まとめ:面接の質問に対する回答をあらかじめ考えておこう

今回は、面接で聞かれる質問をご紹介してきました。面接でどのような質問をされるか、質問にうまく答えられるか心配ですよね。私も就活をはじめたばかりの頃は、面接のぎりぎりまで質問の答えを考えていました。

しかし、今回お伝えした質問の意図と回答例を参考に面接対策をすれば、自信を持って面接に臨めるようになれます。

紹介したものが多かったので、どれから練習すればよいかわからないという方は、特に頻出である下記の質問を対策してみてください。

まとめ
  • 自己紹介をしてください
  • 自己PRをしてください
  • 学生時代頑張ったことを教えてください
  • 就職活動の軸は何ですか
  • 弊社を志望する理由は何ですか

    これらの質問にしっかりと丁寧に答えることができれば、同じジャンルの質問も答えられるようになっていきます。

    慣れていない頃は面接が怖いものに感じると思いますが、面接はうまく話せるようになると、どんどん楽しくなるのでたくさん練習していきましょう。

    谷川清健
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