- 就活でよく見かける間違った言葉遣い
- 尊敬語と謙譲語の違い
- よくある敬語の間違い
就職活動では、言葉遣い・敬語が重要です。
どれだけあなたがたくさんのスキルを持っていても、メールでのやりとりや面接での言葉遣いが悪ければ、減点されてしまうかもしれません。
また、言葉遣いや敬語は内定後、社会人として働くうえでも必要不可欠なスキルです。
「面接では、どのような言葉遣いに気をつければいいのかわからない」と不安な方も、安心してください。今回の記事では、就活に必要な言葉遣い・敬語をひとつずつご紹介します。
正しい言葉遣いは日頃から意識しておかなければ、面接本番でついつい間違った言葉遣いをしてしまうかもしれません。そのような失敗をしてしまわないように、この記事を読んで、あなたも今日から言葉遣いを意識してみましょう!
例として、よくある間違いもたくさん載せているので、ぜひチェックしてください!
面接で気をつけたい!言葉遣いのポイント4選
まずは、面接のときに気をつけたい言葉遣いのポイントをご紹介していきます。
どれも面接を受けていくうえで基本的なことです。そのため、もしできていなければ悪い印象を面接官にもたれてしまうかもしれないので注意しましょう。
です・ますで話そう
面接では「です」「ます」調で話しましょう。
履歴書やエントリーシートでは「〜だ。」「〜である。」などの書き方をすることがありますが、そのような表現は面接には適していません。
もし面接の場で緊張してしまい、どのような言葉遣いをすればよかったかわからなくなってしまったときは、「です・ますで答えれば大丈夫!」と認識しておけば安心です。まずは、ですます調で丁寧に受け答えすることを心がけましょう。
一人称は「わたくし」がベター
面接の場では、男性であっても自分のことは「わたくし」と呼びます。「俺」や「僕」のような一人称は使用しないようにしましょう。
「自分」と呼ぶのも適切ではありません。
また「わたし」という言い方は間違いではありません。しかし、「わたくし」と呼んだほうがしっかりとした印象を与えることができます。そのため、面接で話すときは「わたくし」と言うように意識しましょう。
会社のことは「御社」と呼ぼう
あなたは、「貴社」と「御社」の違いを説明できますか?
どちらも、就職活動をおこなうときによく使用される言葉ですが、二つには大きな違いがあります。それは、書くときに使用するか話すときに使用するかです。
(御社)→座談会・面接など、話すときに使用
そのため、面接では「御社」と呼ぶのが正解です。
「〇〇会社さんの〜」というように、会社名で呼ぶのも適切ではないので注意しましょう。
抽象的に話さないように注意しよう
面接で話をするときに意識して欲しいのが、抽象的な表現です。
「御社のこういったところに共感し、また〜」
のように、「このような」「あのときの」「そういった」という抽象的な話し方は避けましょう。
抽象表現や指示語、こそあど言葉では、面接官に言いたいことが伝わりません。具体的に表現するように意識しましょう。
意外と難しい!?敬語を確認しよう
面接での言葉遣いのポイントをご紹介してきました。
ここからは、意外とわかっていない就活で重要な「敬語」を確認していきましょう。敬語がうまく使えるだけで、あなたも「しっかりしている学生だな」「マナーがなっていて素晴らしい就活生だな」と思ってもらえるかもしれません。
尊敬語、謙譲語の違いとは?
敬語には、「尊敬語」と「謙譲語」の2つが存在します。尊敬語と謙譲語は、混同して間違ってしまうことも多いため、注意が必要です。
尊敬語は企業の方の動作に使う
話し手が聞き手や話題の主、また、その動作・状態などを高めて待遇することを言い表すもの。
引用:goo辞書
このように、尊敬語とは、敬意を払う対象、就活では「企業の方」や「OB」がおこなう動作に対して使うものです。
- 言っていた→おっしゃっていた
- 教えてください→ご指導ください ご教示ください
- 見てください→ご覧ください
- もらってください→お受け取りください
謙譲語は自分の動作に使う
話し手が、自分または自分の側にあると判断されるものに関して、へりくだった表現をすることにより、相対的に相手や話中の人に対して敬意を表すもの。
引用:goo辞書
謙譲語とは、自分の動作に対して使います。自分自身をへりくだって表現することで相手に敬意を払う表現です。
- 言う→申し上げる
- 聞く→伺う
- 時間をもらう→時間をいただく
- 御社に行きます→御社に参ります・伺います
- 知りません→存じ上げません
尊敬語と謙譲語は、しっかりと確認しましょう。2つを混同してしまい「御社の〇〇さんが申し上げていたように」などと言わないように注意が必要です。
覚えておきたいクッション言葉
クッション言葉とは、企業の方にこちらから依頼などをするときに言葉の前に使用することでよりやわらかく、丁寧に表現できる言葉です。
就職活動でよく使うクッション言葉はこちらです。
- 恐れ入りますが
- 差し支えなければ
- 申し訳ございませんが
- お手数をおかけいたしますが
- 恐縮ではありますが
クッション言葉のなかには、普段聞き慣れない言葉もあるかもしれません。しかし、これらをうまく使用することで企業の方からのあなたの印象もぐんとよくなるはずです。まずは、メールや文書などで少しずつ使用してみましょう。
あなたは大丈夫?よくある敬語の間違いをご紹介
最後に、間違いやすい敬語をご紹介します。
「アルバイトで敬語を使っているから大丈夫!」と思っている方も、普段使っている言葉が間違っているかもしれません。
自分の使っている敬語が間違っていないか、確認してみましょう。
「了解です」は敬語ではない
最近、「了解です」「了解しました」という言葉は頻繁に使用されるようになりました。しかし、「了解」という言葉は対等な立場の人もしくは目下の人に対して使用する言葉です。
そのため、企業の方に「了解です」と答えるのは間違いです。
「了解です」「了解しました」は「かしこまりました」「承知しました」と表現しましょう。
尊敬語と謙譲語が混ざってしまう間違い
先ほどお伝えしたとおり、「御社の〇〇さんが申し上げていたように」と言うのは間違いです。「申し上げる」は自分自身の動作をへりくだっていう表現であり、「申し上げられていた」と言い換えるのも適切ではありません。
この場合は、「〇〇さんが先ほどおっしゃっていた事は〜」と表現しましょう。
「〇〇さんはおられますか?」もよくある間違いです。
「〇〇さんはいらっしゃいますか?」が正しい敬語なので覚えておきましょう。
使ってしまいがちな二重敬語
「〇時に伺わせていただきます。」
この表現のどこが間違っているか、わかりますか?
実は、「伺わせていただく」という表現は、「伺う」という謙譲語と「いただく」という謙譲語が二重になってしまっています。そのため「伺います」が正しい表現です。
誤用が多い?「〜させていただく」には要注意!
また、「〜〜させていただく」という表現には注意が必要です。
「〜〜させてもらう」の謙譲語である、「〜〜させていただく」という言葉自体は間違いではありません。しかし、前に付く動詞によっては間違いになってしまうことがあります。
例えば、「話をさせていただく」という表現は間違っていませんが、「話させていただく」だと間違いになります。また、この場合は「申し上げる」を使用するのが適切です。
その他、「エントリーシートを送らさせていただきます」という表現も誤りになります。「送らせていただきます」であれば間違いではありませんが、「お送りいたします」と表現したほうが正しいです。
このように、「させていただく」という表現は誤用が多いため、就活ではなるべく使わないことをおすすめします。また、「させていただく」を、何度も使用すると読み手や聞き手が違和感を覚えてしまいやすい単語でもあるため、注意しましょう。
まとめ:敬語を正しく使って、内定に一歩近づこう!
面接や企業の方とのメールのやりとりで言葉遣いや敬語はとても重要です。
今回のポイントをおさらいしておきましょう。
- 面接では、「です・ます」で話す
- 一人称は「うち」「僕」「俺」ではなく「わたくし」が◎
- ESでは「貴社」、面接では「御社」
- 尊敬語は人事の方の動作に対して使う(例:言う→おっしゃるなど)
- 謙譲語は自分の動作に対して使う(例:言う→申し上げるなど)
- 尊敬語と謙譲語が混ざらないように注意する
- クッション言葉も覚えると、スマートに見える
- 「了解です」は目上の方に使用してはいけない
- 二重敬語には注意する(例:伺わせていただくなど)
言葉はいつも使っているため、日頃から正しい言葉を使うように心がけておけば、就活の本番でも自信を持って話すことができるでしょう。
敬語には尊敬語と謙譲語がありますが、企業の方に対して間違った使いかたをしてしまわないように注意が必要です。
今回の記事でご紹介し言葉遣い・敬語をマスターすれば、企業の方から好印象を持ってもらい就活を有利にすすめられるはずです。社会人になっても必要な言葉遣い・敬語だからこそ、今日から意識して使っていきましょう!
就活で大切なメールのマナーも確認しておこう!こちらの記事がおすすめです。