就活を頑張った結果として、志望していた企業から内定をもらえたら、とてもうれしいですよね。
でも、就活は内定をもらったら終わりではありません。
内定をもらったあとのひと手間で、企業からの印象をもっとよくできるのです。そのひと手間とは、内定に対してのお礼状です。
お礼状と聞いても、
と、悩んでしまいますよね。
そこで今回は、内定をもらったあとに企業に送るお礼状について解説をします。
書くべき項目や書くときのポイントはもちろん、送り方も紹介しているので、これを見ればお礼状の作成から投函までバッチリです!
これから書こうと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
内定のお礼状を書くときに大切なポイント
まずは、内定のお礼状を書くときのポイントを紹介します。
お礼状を作成する前に、しっかり確認しておきましょうね。
できれば手書きで書こう
お礼状を書こうとしたときに、まず悩むのは形式ですよね。
結論から言うと、お礼状は手書きのほうがよいでしょう。
お礼状は企業に対して、内定を出してくれたことに対する感謝をあらわす書類です。
そのため、あなたの気持ちがより伝わるように、手書きをおすすめします。
しかし手書きだと、書き損じたときにもう一度最初から書き直さなければいけないので、時間的に難しい方は、パソコンでも大丈夫ですよ。
内定をもらってから1週間以内に送ろう
内定承諾と同じように、内定のお礼状も1週間以内に送りましょう。
結果が出てから時間が空いてしまうと、感謝の気持ちは伝わりづらくなります。
あまりにも遅すぎると、企業への優先度が低いとも思われかねないので、投函のタイミングは注意しなければなりません。
投函が遅れてしまったからといって、速達にする必要はありません。郵送の期間も考慮して、なるべく早く送りましょう。
便箋はシンプルなものを選ぼう
お礼状に使用する便箋は、柄のない白色のシンプルなものを選んでください。
また、封筒の形式はお礼状の形式に合わせて、横書きと縦書きを選択したほうがきれいに見えます。
封筒の宛名のポイントなどはこのあと紹介するので、ぜひチェックしてくださいね。
実際のお礼状って?例文を見て参考にしよう!
拝啓
時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
△△大学 ××学部の(名前)と申します。
貴社に内定をいただけましたこと、誠にうれしく思います。
先輩社員の方々との交流や面接を通じ、話すことへの難しさに反省しながらも、貴社にて活躍していきたいとより一層強く感じました。
今後は入社するまでの大学生活を充実したものとし、社会人へとなる自覚を高めてまいります。まだまだ至らない点もございますが、今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
この度は、内定をいただき誠にありがとうございました。
書中にて取り急ぎ御礼を申し上げます。敬具平成○○年○月○日
△△大学 ××学部 (名前)
株式会社○○ 人事部 採用課 御中
謹啓
晴天続く向暑の候、貴社におかれましては、ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
△△大学 ××学部の(名前)と申します。
先日は、ご多忙のところ面接をはじめ採用に際してたくさんのお時間をいただき、誠にありがとうございます。
また、このたびは内定のご通知を頂戴し、重ねてお礼を申し上げます。
子供の頃から15年間、貴社に就職することを目標としておりましたので、飛び上がって喜びました。
早速恩師と両親にも報告したところ、大変喜んでおりました。
すでに春からの仕事に思いを巡らせ、不安がありながらも楽しみでなりません。
社会人としてそして一社員としての自覚をしっかりと持って、入社させていただきます。
皆様からのご指導を賜りながら貴社の発展に貢献できるよう、全力投球で仕事に励んでまいります。
未熟なわたくしですが、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
まずは、お手紙にてお礼のご挨拶とさせていただきます。
このたびは、誠にありがとうございました。
敬白
平成○○年○○月○○日
△△大学 ××学部(名前)
株式会社○○○○ 人事部
○○様
例文を解説!お礼状を書くときの7つの必須項目
先ほど紹介した例文をもとに、お礼状に必要な7つの項目をおさらいしましょう!
この7つを覚えておけば、自分なりにアレンジもできますよ。
①頭語
頭語は手紙の最初にくる言葉です、結語とセットで使います。
一般的には、頭語に「拝啓」、結語に「敬具」というセットが知られていますね。
これ以外にも、頭語に「謹啓」、結語に「敬白」というセットもあります。
「謹啓」は、「拝啓」よりも丁寧な表現なので、目上の人に対して敬意をより伝えたいときに使うことがあります。
企業へのお礼状の場合は、一般的に使う「拝啓」と「敬具」で大丈夫ですよ。
また、「前略」は、「前文を省略します」という意味の頭語なので、目上の人には使えません。間違わないように注意しましょうね。
②あいさつと自分の名前
本題に入る前に、あいさつ文と大学名・学部名・学科名などの所属を述べましょう。
あいさつ文は時候の挨拶のことで、1月〜12月までそれぞれの季節を表す言葉と、どの季節でも使える言葉があります。
月ごとのあいさつとしては、それぞれの季節を「〜〜の候」と表現することができます。この場合は、「〜〜の候、貴社ますますご清栄のことと、お慶び申し上げます。」と書きましょう。
- 1月:厳寒の侯
- 2月:立春の候
- 3月:春暖の候
- 4月:陽春の侯
- 5月:新緑の侯
- 6月:梅雨の侯
- 7月:盛夏の侯
- 8月:残暑の侯
- 9月:初秋の侯
- 10月:秋冷の侯
- 11月:晩秋の侯
- 12月:師走の候
- いつでも使える:時下
全て覚えるのは大変なので、どの季節でも使える「時下」を覚えておくと便利です。
この「時下」の場合も、月ごとのあいさつと同じように「時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」と表現してくださいね。
③本文
いよいよ本文です。
本文には、この3つの内容を必ず入れましょう!
- 内定をもらえたことへの感謝
- 内定を承諾する意思
- 内定をもらえたことに対するうれしい気持ち
どのように伝えるかは、あなた次第です。内定をもらえたことへの気持ちを素直に書いてみてください。
このとき、両親や恩師などの第三者も喜んでいることを書くと、より企業側を安心させることができます。
なぜかというと、両親の反対で内定辞退を考えてしまう就活生が多いので、その心配がないというアピールになるのです。
内定に対するうれしい気持ちに加えて、入社後の意気込みや「これからお世話になります」という旨を伝えるのもよいですね。
また、本文を書くときのマナーとして、「貴社」や「皆様」のような企業の方を表す単語は、改行によって文字が離れてしまうのは失礼にあたります。
そのため、相手企業の敬称はできる限り行末に書かないようにしましょう。
OK例
NG例
④結びのあいさつ
本文でも感謝の言葉は述べていますが、重要な礼状では、最後にあらためてお礼をするのがマナーです。
そのため、結びの言葉として、再度内定に対する感謝を伝えてください。
また、書面でお礼をする際には、「書面にて取り急ぎお礼を申し上げます。」と書くようにしましょう。
これは、「取り急ぎ書面でのお礼で、あらためて直接感謝を伝えたい」という意思を表しています。
表現はさまざまなので、例文から参考にしてみてくださいね。
結びのあいさつの最後には、「結語」を書くのも忘れないようにしましょう!
⑤日付
日付は、お礼状を投函する日を書きましょう。
本文より2〜3文字くらい下げて、年号・月日まで記載してくださいね。
⑥署名
署名には、大学名、学部名、学科名、名前(フルネーム)を記載します。
書き始めの位置は、便箋の下のふちあたりで書き終えるように調整しましょう。
⑦宛名
最後に宛名を書きます。
メールと異なり最後に宛名を書く理由は、封筒をみた時点で、誰宛の手紙なのかを判断できるからです。
また、基本的なビジネスマナーですが、株式会社などは省略してはいけません。
担当者がわかる場合は「〜〜様」、担当部署までしかわからない場合は「人事部人事課 採用担当 御中」と表記しましょう。
お礼状を送るときに気をつけるべきポイント!
ここまでお伝えしたポイントを踏まえておけば、内定のお礼状はしっかり書けたと思います。
最後は、お礼状を企業に送るときのポイントを紹介します。
中身の形式は正しくても、郵送の仕方が間違っていたらもったいないですよね。
郵送するところまで、きちんと確認しておきましょう!
表面、裏面の情報を間違えずに記入する
表面には、相手企業の住所と会社名、部署名、わかるなら担当者名まで記載しましょう。
お礼状の中身と同じように、部署名までしかわからない場合は「人事部人事課 採用担当 御中」、名前までわかる場合は「〜〜様」と表記してください。
裏面には、あなたの住所、氏名、所属を記載します。
また、封筒に封をしたら、接着部分の中央に「〆」を書きましょう。
絶対ではありませんが、「〆」を書いたほうがスマートな印象になります。
封筒の書き方をもっと詳しく知りたい!という方は、こちらの記事もチェックしてみてください!例とともに紹介しているので、きっと参考になりますよ。
三つ折りにしてお礼状を入れる
お礼状は、封筒を開けたときに文字が見えないように、三つ折りにしましょう。
最初に、文字が書いている面を自分に向けた状態で、下3分の1を上部に向かって折ります。次に上3分の1を下部に向かって折ります。
このように折ると、お礼状の中身が見えないように封筒に入れることができますよ。
封筒に入れるときは、封筒を裏返して見たときに、書類の書き出し部分が右上に来るようにしてください。
切手は十分な金額用意する
切手の金額が足りずに返送されてしまっては、元も子もないですよね。
返送されてしまうと、1週間以内の郵送も難しくなるので気をつけてください。
お礼状など、企業になにかを郵送するときは、金額不足などがないように少し多めの金額を用意するとよいでしょう。
まとめ:内定のお礼状は項目に気をつけて、手書きで書こう!
今回は、内定に対するお礼状の書き方について紹介しました。
内定のお礼状に必要な項目は、この7つでしたね。
- 頭語
- あいさつ文と自分の名前
- 本文
- 結びのあいさつ
- 日付
- 署名
- 宛名
実際に書けたとしても、郵送するまでは安心できません。投函のタイミングに気をつけて、お礼状を提出しましょう。
さまざまな形式やマナーを紹介しましたが、お礼状は、結局あなたの「企業に対する感謝」や「今後の意気込み」が大切になります。
あなたの気持ちをそのまま伝えるだけで大丈夫です。そうすれば、きっと企業の方にも気持ちが伝わるでしょう。
ステキな社会人になれるよう、応援しています。