「会社説明会にはスーツでいいの?」
「私服でも大丈夫って聞いたけど......」
初めての就活で「どのような服を選べばいいの?」と不安を感じる学生の方は多いのではないでしょうか?
就職セミナーや会社説明会は、就職活動の一環なので基本はリクルートスーツです。
とはいえ、アパレルや一部の業界によっては「私服でお越しください」と言われたり、服装を指定されたりする場合もあるため、注意しなければなりません。
この記事では、スーツや「服装自由」と指定されたときも、迷わず選べるポイントを紹介しています。
男性の服装、気をつけるポイントは?
就活の服装で、最も重要なポイントは 「清潔感」です。スーツを着ていても、髪の毛が乱れていたり、シャツが汚れていたりすると相手に不快な思いを与えてしまいます。
清潔感を感じて、好印象を持ってもらえる身だしなみを心がけましょう。
「スーツ着用」と指定のときは?
前述しましたが、就活の服装はリクルートスーツが基本です。しかし、リクルートスーツがよいと聞くけれど「何色がいいの?」「サイズの合わせ方は?」と迷うことも多いはず。
ここからは、アイテムを選ぶポイントを押さえて解説します。
スーツ
定番色は紺色、黒色、チャコールグレー、ダークグレーです。
グレーやベージュなど明るい色のスーツは、面接官にマイナスの印象を持たれてしまう恐れがあるので避けましょう。
生地は無地を選びます。光沢感があるタイプのスーツやストライブ柄のスーツは、カジュアルな印象を与えてしまう可能性があるため控えましょう。形は、2つボタンのシングルスーツが定番です。
上着を選ぶポイントは、着丈の長さに注意することと、肩幅を合わせることです。
袖丈は起立した状態で腕を真下に向けて、スーツの袖口からシャツの袖が約1cm~1.5cmほど見える長さがよいでしょう。
ズボンのウエストは、第一ボタンを閉めて手のひらが入るぐらいが、ちょうどよいサイズです。裾丈は、起立した状態で裾が靴の甲に軽く触れる程度の長さが適切です。
大きすぎるサイズは、不格好に見える場合があります。迷った場合は店員に相談しながら、自分に合ったサイズを選びましょう。
ワイシャツ
色は白を選びましょう。サイズは肩幅や胸囲、首周り、袖丈に注意して体にフィットしたシャツを選びます。
ポイントは、首周りは一番上のボタンをかけて、1cm(指1本)程度の余裕があるサイズにすることです。
袖丈は、起立した状態で腕を真下に下ろしたときに、袖の長さが手首の位置に来るのがちょうどよいです。
襟の型には、レギュラーカラー、ワイドカラー、ショートポイントカラーの3種類があります。一般的な型はレギュラーカラーです。肩幅の広い体格ならワイドカラー、やせている体格ならショートポイントカラーのシャツがおすすめです。
夏場は汗でベタつくことがないよう、インナーを着用するのがよいでしょう。
ネクタイ
エンジ、グレー、青、紺、など落ち着いたが色がよく、柄は無地、ストライプ、ドット、チェックがおすすめです。大きすぎる柄は、大ざっぱで雑な印象を与えるので避けたほうがよいでしょう。
ネクタイの横幅は太すぎたり細すぎたりしても違和感を与えてしまいます。一番太いところの幅が7cm~8cmが理想的です。
バッグ
就活では、黒か紺色を選ぶのがおすすめです。リュックタイプは避けて、手提げ型のビジネスバックにしてください。
選ぶポイントは、角2の封筒が入る大きさを選ぶことです。
A4よりも少し大きめのファイルやバインダーを渡されても、形を崩さず入れることができます。
素材はナイロンでも問題ありませんが、場所によっては床に置くこともあるので自立するタイプを選びましょう。
就活のバッグの選び方のポイントはこちらの記事をチェックしよう
靴
黒色で、ひもで結ぶタイプが理想的です。
つま先は、ストレートチップ、プレーントゥがフォーマルな形です。飾りが入ったウィングチップや、ベルトタイプのモンクストラップは避けましょう。
就活用の靴の選び方が知りたい方はこちら
靴下
黒または濃い紺が基本ですが、スーツの色と合わせてもよいでしょう。
靴下は椅子に座った時に見えることを考えて、長さのあるものを選んでください。
コート
色は落ち着いたダーク系の色で、自分の体形に合っているサイズを選びます。
長すぎると重たい印象になってしまうため、ひざ上までの長さがよいでしょう。スーツやかばん、靴などと色が合っていると理想的です。
ステンカラーコート、トレンチコートはベーシックな形でスーツに合いやすいでしょう。
時計
携帯電話で時間を確認すると、相手からは「携帯に気を取られている」と誤解されてしまう場合があります。時間を確認するなら腕時計を付けましょう。
アウトドアやスポーツタイプなどのデザインは避けます。
文字盤はデジタルではなくアナログタイプにしましょう。
時計のベルトはスーツや靴の色に合わせて選ぶと、まとまりのある身だしなみになります。
髪型
さわやかさ、清潔感を意識しましょう。
清潔感を演出するためには、髪を短くカットするのがおすすめです。ポイントとなるのは「相手に自分の顔がよく見えるかどうか」です。
就活前に髪を切るときは、美容師・理容師に「就活に向けて髪を整えたい」と説明すると、イメージが伝わりやすくなるでしょう。
髪型とあわせて注意したいのが、顔のヒゲです。剃り残しは、相手に不快な印象を与えてしまいます。ヒゲを剃るときは、顔のサイドやあごの下なども鏡でよく確認しましょう。
男性の髪型はこちらの記事で確認しよう
「服装自由」と指定のときは?
「服装自由」と指定されている場合は、スーツ・私服のどちらでも構いません。
アパレルなど一部の業界では、ファッションセンスがあるかを見ている場合もあります。そのような業界でも、TPOに合わせた服装、清潔感のある服装を心掛けましょう。
男性のオフィスカジュアルは、スーツのように上下セットである必要はなく、ネクタイを付けなくても問題ありません。
以下で、具体的な服装選びのポイントを知り、コーディネートの参考にしてくださいね。
トップス
トップスには、ジャケットを羽織りましょう。ジャケットは、襟つきタイプのほうがきちんとして見えるため就活にふさわしいです。
ジャケットの色は、黒や紺、グレー、茶色、ベージュのものが落ち着いた印象を与えられます。柄物は避け、無地で落ち着いた素材のシンプルなものがよいでしょう。
シャツは襟付きのものを選びましょう。ボタンダウンはカジュアル過ぎないのでおすすめです。清潔感があれば、白以外でもOKです。
柄もチェックやストライプはコーディネートしやすく、雰囲気も変えることができます。
Tシャツなどは、カジュアルすぎる印象を与えてしまうため避けましょう。
ボトムス
ボトムスはチノパンやスラックス、スキニータイプもおすすめです。
ジーンズ、オーバーサイズ、幅広や短めの丈のパンツを選ぶのはラフになり過ぎるためNGです。
色は、ベージュ、黒、紺、カーキなどの落ち着いたトーンがトップスに馴染みます。
靴
靴は革靴が基本です。ローファーなどのスリッポンタイプも、オフィスカジュアルにはおすすめです。色は、黒や紺、ベージュなどの落ち着いた色がよいでしょう。
レザー生地のスニーカーはスーツには不適当ですが、オフィスカジュアルとして使用する分には問題ありません。ハイテクスニーカーやサンダルは、カジュアルになり過ぎるため避けましょう。
女性の服装、気をつけるポイントは?
就活の服装で最も重要なポイントは、 男性と同じく「清潔感」です。シャツが汚れていたり、ジャケットにシワがあったりするのは、相手に不快な思いにさせるので注意が必要です。
「スーツ着用」と指定のときは?
女性の就活の服装も、黒や紺、グレーといった落ち着いた色のリクルートスーツを選びます。ライトグレーなどの明るい色は避けましょう。
ボトムスはタイトスカートとパンツスーツの2種類がありますが、どちらを選んでも特に問題はありません。
ジャケット
ジャケットの色は黒が基本です。紺やグレーもありますが、黒色が定番の色です。生地は、ストライプなどの柄がない無地がよいでしょう。
ジャケットのボタンは2つタイプを選んでください。
サイズは肩幅に注意して、肩パッド部分が腕よりも外になり、体にフィットしたものを選びます。着丈は腰が隠れるくらいが最もスッキリとした見栄えになります。
袖丈は、起立した状態で腕を真下に伸ばした姿勢でブラウスが見えない長さにします。
親指の関節の中間くらいの長さに調整するのが適切です。
スカート
スカートは女性らしく、イキイキとした印象を与えられます。
ポイントは、裾丈は起立した状態でひざが半分くらい見える程度で、座ったときにはひざ上5~7センチになる長さがベストです。
身長に対してスカートが長かったり、短かったりするとだらしない印象を与えてしまうため注意しましょう。
パンツ
パンツスーツは、アクティブな印象を与えることができます。
ウエストのサイズは、前に手のひらが入るぐらいの余裕があるものを選ぶのがポイントです。
裾は裾上げをするので、初めから長めに作られています。パンプスのヒールの高さを考え、くるぶしが1、2センチ見えるくらいの長さで切るのが適切です。
スーツはスカートにすべきか、パンツにすべきか迷ってしまいますよね。
そんな人は、こちらの記事もチェックしてみよう!
ブラウス
ブラウスのボタンは全てとめるか、第一ボタンを開けるのが正解です。
ボタンを全てとめるレギュラーカラーの場合は、きつくならないようブラウスの襟と首回りに指1本ぐらい余裕があるものを選びましょう。
スキッパーカラーのブラウスは、首回りにボタンがないので首回りが気になる人はすっきりとした印象を与えられます。
バッグ
色は黒を選びます。素材は合皮でも、ナイロンでも問題ありません。
形はリクルートバッグで、床に置いても自立するタイプが必須です。
サイズを選ぶポイントは、角2の封筒が入る大きさにすることです。
A4よりも少し大きめに作られているファイルやバインダーを渡されても、形を崩さず入れることができます。他には、ペンなどの小物をすぐ取り出せるように、小分けして収納できるポケット付きのバッグがおすすめです。
ストッキング
ベージュ色を選ぶのが基本です。しかしベージュといっても明るい色から濃い色まであります。選ぶポイントは「自分の肌を自然に見せてくれるもの」を選ぶことです。
柄物は派手に見えてしまうので避けましょう。
初めてストッキングを選ぶ場合は、色見本が置いてある大型スーパーや百貨店のストッキング売り場に行くとよいです。腕の外側に色見本を当てて「肌を自然にみせてくれる色」を選びましょう。
靴
靴は黒色のパンプスが定番です。
ヒールが高いものは避けましょう。高さは3〜5cmが印象もよく、疲れにくいのでおすすめです。ヒールが苦手な人はストラップ付きのものを選ぶと、靴が脱げにくく歩きやすいでしょう。
先が丸いプレーンタイプなら、スカート、パンツのどちらでも合わせられますね。
コート
スーツにはステンカラーやトレンチコートを合わせると間違いがありません。色や形はスーツやかばんと相性がよいものを選びましょう。明るい色を選ぶならベージュがおすすめです。
ジャケットの上から着るものなので、型や袖に余裕があるものを選びます。長さは、膝丈ぐらいがベストです。
ネイル
爪は清潔感のあるように整えます。
派手な色のネイルや付け爪などは、好ましくありません。マニキュアをする場合は、透明なものを使用するか、うすいピンクやベージュなど目立ちにくいものを選ぶとよいでしょう。
就活のとき、ネイルはどうする?詳しくはこちらをチェック
アクセサリー
アクセサリーを付けることは控えましょう。就活に不必要な飾りを付けることで、TPOが見極められないと思われてしまいます。
リングやネックレスなどは外せますが、ピアスも外したほうがよいのでしょうか?
就活中にピアスをどうするべきか、こちらの記事で確認しよう!
時計
携帯電話で時間を確認すると、相手からは「携帯に気を取られている」と誤解されてしまう場合があります。そのため、時間を確認するのは腕時計にしてください。
時計のベルトは、金属か革製を選びます。合皮でも問題ありません。カジュアルなイメージを与えるビニールやエナメル、ウレタンなどは就活には不向きなので注意が必要です。
デザインはシンプルなものを選び、文字盤はアナログタイプがよいでしょう。
髪型
髪の毛は清潔感のある髪型を意識しましょう。
採用担当者は企業のイメージに合っているか、社会人としてふさわしいかなどの印象も見ているため注意が必要です。夏場など汗をかく場合は髪型が乱れやすいため、髪をまとめると安心です。
就活女子の髪型についてもっと詳しく知りたい方はこちら!
メイク
就活に適したメイクは、明るく好感がもてるナチュラルメイクがよいでしょう。
つけまつ毛やカラーコンタクト、ラメ・パール入りのアイシャドウなどは目元を強調しすぎるので注意が必要です。同様に、ラメ・パール入りの口紅・リップは、清楚で健康的な印象にならないので避けてください。
あくまで「清潔感」を意識したメイクを心がけましょう。
就活メイクについて詳しく知りたいなら、こちらもチェック!
「服装自由」と指定のときは?
就活においての「服装自由」や「私服」とはオフィスカジュアルと認識しておけば問題ありません。そのうえ女性のオフィスカジュアルは、男性よりもアイテムなどが増えるので自由度が高くなります。
しかし、自由度が高くなると、服装選びに悩む就活生も多いかもしれません。
女性の就活の服装選びは、「TPOに合わせた服装」と「清潔感と品の良さ」が大切です。
具体的な服装選びのポイントを確認していきましょう。
ジャケット
女性も男性同様、オフィスカジュアルの場合も襟付きのジャケットを着用するようにしましょう。色はネイビー・ベージュ・グレーなどの落ち着いた色のものがおすすめです。
しかし暑い季節であれば、ジャケットは着なくてもOKです。気温や季節に合わせた服装を心がけましょう。
トップス
トップスは、ブラウスやワイシャツがおすすめです。色は白や薄いピンク、水色を選ぶと明るいコーディネートができます。
オフィスカジュアルでは柄物や派手な装飾がついたものは避け、シンプルなものを選びましょう。
スカート
黒・紺・茶・ベージュ・グレーなどの落ち着いた色を選ぶのが正解です。
スカート丈の長さも気をつけましょう。あまりにも短いものは悪い印象を与えてしまう可能性があります。足首まであるマキシ丈やショート丈はラフな印象を与え、就活には適さないため避けてください。
膝丈や膝下までのミモレ丈を選ぶと上品に見えるでしょう。
パンツ
パンツの色も、黒・紺・茶・ベージュ・グレーなどのベーシックカラーを選ぶのが正解です。オーバーオールのようなオールインワンやワイドパンツは避け、スラックス、チノパン、スキニータイプを選べば間違いありません。
デニム素材はカジュアルになるため控えましょう。
靴
オフィスカジュアルではパンプスは黒でなくても問題ないですが、茶色やベージュなどの落ち着いた色味を選ぶようにしてください。
ヒールの高さは、3~4cmのローヒールパンプスがよいでしょう。パンプスを履き慣れていない場合は、ストラップ付きのパンプスもおすすめです。ほかには中敷きを敷くなどの工夫をして、パンプスを履きこなせるようにしましょう。
スニーカーやオープントゥパンプス、サンダルやブーツは、カジュアルな印象になるため控えましょう。
就活の服装選びは社会への第一歩
いかがだったでしょうか。
この記事では、就活の服装におけるスーツや私服を選ぶポイントを紹介しました。
服装自由という指定があったにも関わらず、スーツを着たからといって不採用になることはありません。「必ず私服でお越しください」などよほどの指定がない限り、スーツは最も無難でしょう。
それでも不安な方は、実際に働いている先輩に聞いてみるとよいかもしれませんね。
就活の服装は清潔感を保ち、相手を「不快な気持ちにさせない」という気持ちがあれば問題ありません。自信を持って就活にのぞんでくださいね。
服装に自信を持つことで気持ちに余裕が生まれ、きっと明るい未来を描けるでしょう。