「就活ルールが廃止される」と聞いたことはありますか?
知ってはいるけど、具体的に何が変わるのかまでは知らない学生も多いと思います。
「そもそもルール自体を知らないし、廃止されて何が変わるの?」
「結局わたしは何をすればいいの?」
そのような声にお答えして、この記事では
- そもそも就活ルールとは何なのか、なぜ廃止されたのか
- 就活ルールの廃止による影響
- ルールが廃止された就活で、あなたが何をするべきか
を説明していきます。
これさえ読めば、ルールが変わっても影響されず、安心して満足できる就活をおこなうことができます。
「就活ルール」って何?どうして廃止に?
就活ルールとは、大企業を中心に組織される『経団連』が取り決めていた、就活の早期化・長期化を避けるためのルールです。
就活ルールでは、以下のように解禁日が決まっていたり、インターンと選考活動を結びつけてはいけなかったりなどの制限がありました。
選考解禁日・・・4年生の6月1日。面接などの選考活動がはじまる日
内定解禁日・・・4年生の10月1日。企業が初めて内定出しができる日
元々は、
では、どうして就活ルールは廃止になってしまったのでしょうか?
廃止の理由①そもそも守られていなかった
就活ルールは経団連に所属している企業が対象で、中小企業や外資系企業はルール適用外でした。
そのため、中小・外資系企業は、大手の選考が始まるより先に、就活を早くから始めた優秀な学生を囲い込んでいました。
そこで大手企業も「面談」と称してカフェで面接をしたり、インターンの名目で学生を選考するなど、形だけのルールになっていたのです。
このような現状に対し、経団連加入の企業らがルールの撤廃を求めました。
廃止の理由②「新卒一括採用」の時代が変わりつつある
そもそも「新卒の一括採用」と「終身雇用」が時代に合わなくなってきていることも関わっています。
日本ではかつて、社員を定年まで育てることが前提で、学生の伸びしろを見る採用がほとんどでした。
しかし世界では、即戦力を採用するというのが主流です。
グローバル化によって学生の職業観もさまざまになり、一生同じ会社に勤め続けたいという人ばかりではなくなってきています。
企業側も、新卒ではなく経験者の採用率が高くなっており、大企業では採用の半数が経験者になっているところもあります。「終身雇用は難しい」とはっきりいう企業もあるほどです。
そうなると、「新卒一括採用」の意味が薄れてきます。
企業側は長期的な就活によってミスマッチを防ぎ、より国際的な競争力を高めたいのです。
就活のルール廃止で何が変わるの?学生のメリット・デメリット
ルールの廃止によって、みなさんの就活が大きく変化することはありませんが、2年生のうちから内定を貰う人が今後増えていく可能性もあります。
ルールが無くなることによる、皆さんのメリットとデメリットをご紹介していきます。
就活のルール廃止によるメリット
ルールが廃止されることによる、学生のメリットは大きく3つあります。
内定を得るチャンスが増える
企業が通年で選考活動をおこなうことで、学生はたくさんイベントに参加できます。
多くの企業に出会えることで、内定を得るチャンスが増えるでしょう。
また、経団連のルールではインターンと採用活動を結びつけることも禁止されていましたが、これからはインターンでの選考が公認となります。
インターンで評価されれば一次面接が免除になるなど、面接が苦手な学生にもチャンスが増えるかもしれません。
ミスマッチを避けられる
これまでの就活では、短期間で複数の企業を一気に見る必要がありました。
そのため、企業の詳細を確かめられないまま、名前や待遇で入社先を選ばざるを得ませんでした。これからは長い時間をかけて、1社ずつ見ることが可能になります。
その企業が自分に合っているのかを見極められ、入社後ミスマッチの減少が期待できます。
自由な時間が増え、やりたいことができる
早ければ2年生のうちに内定がもらえるため、入社する会社が決まった状態での自由な時間が増えます。
そのため、内定後に長期の留学や旅行に行くことも可能です。
また学業自分がどのような仕事をするのかイメージできる状態であることがメリットになります。その仕事に役立つ授業を選択できたり、卒業研究を仕事に活かす目的で取り組むことができたりします。
就活のルール廃止によるデメリット
就活のルールが廃止されることによる、3つのデメリットも確認しておきましょう。
勉強に支障が出る
就活ルールは、勉強する期間と就活する期間をはっきり分けることで、学業をおろそかにさせない目的で定められていました。
就活が長期化すると、大学での試験勉強などに支障が出るかもしれません。
ルール廃止後は、就活と学業にメリハリをつけるなどの工夫が必要になってきます。
慎重な判断をしないと早期退職につながるかもしれない
いつでも選考を受けられるということは、極端に言えば、大学1年生の頃から内定を約束される場合もあります。
たしかに、大学3年生で慌てて就活をするのではなく、比較的時間に余裕がある1〜2年生のときに始めるのはよいことです。
しかし、就活の知識があまりない状態で企業を決めてしまうのは少し危険なのです。
就活の軸も定まっておらず、企業や業界についての知識も浅い状態では、どこかでミスマッチが起きてしまう可能性が高くなります。
そのため、早期選考だとしても、しっかり自己分析や企業研究をした状態で臨みましょう。
また、早期の選考のみを受けると、特定の業界のみの就活になる可能性もあるので、企業の選択肢も狭まってしまいます。
可能性を広げるためにも、始める時期を早めたとしても慎重に判断しましょうね。
自由な時間が減る可能性もある
就活がうまくいかない場合は、ルールがあったときより自由な時間が減ることも考えられます。
これまでは、就活を早くから始めた人はその分余裕を持って内定を得ることができました。
しかし多くの学生が早くから動き始めると、そのアドバンテージが小さくなります。早々に就活を終える人がいる一方で、これまで以上に長い就活をすることになる学生も出てくる可能性があるのです。
就活が長期化することで、やりたかった学業や課外活動に集中できなくなる可能性があることも念頭に置いておきましょう。
就活ルール廃止後、私たちは何をすればいい?
では就活生は何をしたらいいのでしょうか?ルール廃止後の動き方を確認しておきましょう!
やるべきことは変わらないが、早めに動いたほうがよい
先ほどお伝えしたとおり、ルールが廃止されたからといって、今すぐに就活が変わるわけではありません。しかし就活の解禁日がないということは、あなたの就活はすでに始まっているといえます。
企業の採用の枠は限られており、動くのが遅れるほど不利になってしまいます。早めに準備しておきましょう。
情報収集が鍵、インターンにたくさん出よう!
「早めに準備をしようと言われても、何をすればいいの?」と思いますよね。
そんなあなたは、就活対策イベントやインターンにたくさん参加しましょう。
ルール廃止後のインターンは、選考に直結する可能性が高いと考えられます。
「貴重な時間をどの企業に割くか」という就活のスケジュールを立てるためにも、どこでどのようなインターンが開催されているのかの情報は常に集めるようにしましょう。
たとえ選考に関わらなくても、インターンで得られるスキルや情報は多いため、経験するに越したことはありません。
インターンについてもっと知りたい方は、こちらもチェック!
就活だけでなく、サークルや部活動なども全力で取り組もう
選考が早い分、短い学生生活のなかで自分をアピールできるエピソードが必要になります。そのため、就活以外の活動にも全力で取り組んでおきましょう。
そもそも大学へは就活をするために入学したわけではないはずです。就活は目的ではなく、あなたを成長させる手段のひとつにすぎません。
就活をおこなううえで、勉学や課外活動へ熱量を向けることも重要になってくるのです。
就活ルールが廃止されても大丈夫。今日から動き出そう!
就活ルールとはいったいどのようなものなのか、廃止されたことでどう変わるのか、理解していただけたでしょうか?
「解禁日」の決まりがなくなることで早い時期から多くの企業に出会えるようになります。内定獲得のチャンスが増えたり、ミスマッチが減らせたりというメリットがありました。
しかし、就活が長期化してしまうことや大学での勉強に支障が出てしまう、というデメリットもあることを覚えておきましょう。
就活ルールが廃止されたからといって、みなさんの就活が180度変わってしまうわけではありません。インターンシップや就活イベントなどへ積極的に参加することで、多くのことが得られるはず。
「就活のやり方がまだわからない...」という人は、こちらの記事で就活のやり方を確認しよう!
就活におすすめの本はこちらをチェック!