あなたが就職活動をするうえで、業界研究は必ずおこなう必要があります。
これから本格的に就職活動をはじめていくみなさんのなかには、
「どうして業界研究をやる必要があるの?」
「業界研究って何からすればいいのかわからない...」
という悩みを抱えている方がいるかもしれません。
この記事では、就活で業界研究をおこなう目的やメリット、実際におこなううえでの注意点などを紹介していきます。
業界研究をおこなって、内定に一歩近づきましょう!
業界研究とは?なぜやるの?
そもそも、業界研究とはいったいどのようなものでしょうか?
業界研究とは、世の中にある知らなかった業界について知ったり、いろいろな業界について深く知ったりすることで就職活動に役立てることです。
就職活動をはじめたばかりのあなたには、今まで聞いたこともない業界もあるかもしれません。知らない業界を知らないままにするのではなく、詳しく調べていくことで視野が広がり、あなたの就職活動の可能性も広がっていきます。
ここからは、業界研究をおこなう目的とメリットをご紹介していきます。目的とメリットを押さえて、業界研究をおこないましょう。
業界研究の目的は3つ
業界研究をおこなう目的は3つあります。どれも内定を獲得していくために重要なことになるため、目的を理解して業界研究に取り組みましょう。
業界に関する知識を得るため
目的のひとつ目は、業界に関する知識を得ることです。
まだ学生であるみなさんにとって、聞いたことのない業界や、聞いたことはあるけれどよくわからない業界はたくさんあるかもしれません。実際に選考を受ける前に、まずは業界について広く知っておきましょう。
その際、
「この業界は何となくイメージがつくからいいや。」
と考えるのではなく、知っている業界についても一度調べてみましょう。
「調べてみたらイメージしていた業界と違った!」という業界もあるかもしれません。
受ける業界を絞るため
目的のふたつ目は、受ける業界を絞ることです。
業界について広く知っていくうちに、
「この業界は自分のやりたいことと合っている」
「この業界には興味が持てないな...」
という業界が出てくるはずです。
就職活動では、全ての業界を受けることはできません。そのため、あなたの業界研究の結果をもとに、自分に合った業界をいくつか見つけましょう。
興味の持った業界についてより深く調べることで、業界や企業への理解にもつなげることができます。
就活の軸を明確にするため
就職活動では、あなたの「就活の軸」を問われることがあります。
就活の軸とは、業界や企業を選んでいくうえでのあなたなりの判断基準です。
しかし、就職活動をはじめたばかりであれば、就活の軸はまだまだ抽象的かもしれません。
就活の軸は、就職活動を進めていくことでどんどん明確になっていくものです。真剣に業界研究をおこなうことで、あなたなりの判断の基準が見つかり、それが就活の軸につながることもあります。
業界研究をおこなうメリット
ここからは、実際に業界研究をおこなうことで得られるメリットをご紹介していきます。
企業とのミスマッチを防ぐことができる
内定を獲得し、いざ入社するときに
「思っていた感じとなんか違った...」
「やりたいと思っていたことが全然できない」
となってしまうのは、みなさんが避けたいことだと思います。
企業とのミスマッチが起こってしまう原因はいくつかありますが、業界についてよく調べなかったことも原因のひとつです。この記事の後半で紹介する業界研究のやり方を参考に、興味を持った業界については、できるだけ深く調べてみましょう。
エントリーシートの内容が深まる
企業に提出するエントリーシートでは、その企業への志望動機や自己PRなどが問われます。
業界研究をおこなうことで、「なぜ他の業界ではないのか」が明確になり志望動機をより
具体的に書くことができます。業界の動向なども合わせて書くことで、よくリサーチしている熱意のある学生であることのアピールにもつながるかもしれません。
また業界研究で、その業界が求める素質や人物像をつかむことができたら、あなたの自己PRにもつなげることができます。
自己PRの書き方を詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしよう
業界研究をおこなうポイントを押さえよう
ここからは、業界研究をおこなううえであなたに押さえてほしいポイントを3点ご紹介します。
ポイント1:まずは業界全体を俯瞰し、把握する
まずは視野を広げて、いままで興味のなかった業界や知らない業界についても調べてみましょう。そのとき、ただやみくもに業界を調べるのではなく、業界ごとのつながりや相違点なども意識して調べるといいです。
全体像を把握すると、業界同士の関係性も明らかになり、業界の動向などもつかみやすくなります。
ポイント2:気になった業界について深く調べる
業界の全体像を把握できたら、気になった業界を深く調べていきましょう。世にあるすべての業界をひとつひとつ調べていたら、いくら時間があっても足りなくなってしまいます。
そのため、全体をみていくときに気になった業界を深く調べるようにしましょう。
BtoBなのかBtoCなのか、どのような商品・サービスを扱っているかなどを調べることで、業界を選ぶときの参考になります。
ポイント3:業界の動向や将来性もチェックする
業界を深く調べるときには、その業界の特徴だけでなく動向や将来性もチェックしておきましょう。
業界の動向は、PEST分析と呼ばれるPolitics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4つの観点から分析する方法などによって調べることができます。
業界の動向を知っておけば、選考のグループワークや面接などでも役に立つかもしれません。志望度の高い企業はより詳しく調べておくとよいでしょう。
業界研究ってどうすればいいの?やり方6選
「どうして業界研究をおこなうべきなのかはわかったけれど、業界研究のやり方がよくわからない...」
という方に向けて、ここからは具体的に業界研究のおこない方を紹介していきます。6つの中から、あなたに合ったやり方をいくつか見つけて実践してみましょう。
①業界研究セミナーや合同説明会に参加する
業界研究セミナーとは、大学や自治体などが主催する業界を知るためのセミナーです。さまざまな業界の話を聞くことができ、業界の特徴などを知ることができます。
また合同説明会のなかで、業界を知るためのセミナーが開かれることもあります。ぜひチェックしてみましょう。
②本やニュースから学ぶ
「業界地図」や「就活四季報」という本を、本屋さんで見たことがある方もいるかもしれません。そのような本をチェックすると、幅広い業界を効率的に調べることが可能です。
また、気になる業界の動向や将来性は、新聞やニュースでチェックしてみましょう。面接などで業界について聞かれたときに、業界の動向まで話すことができれば、周りに一歩リードができるはずです。
③就職情報サイトやエージェントから学ぶ
就活サイトには、業界が体系的にまとめられているだけでなく、それぞれの業界を詳しくまとめてあるサイトもあります。どのような業界があるのか、全体像がつかめない場合はチェックしてみましょう。
また、自分なりに調べてもなかなかわからない場合は、エージェントに頼るのもひとつの方法です。就活エージェントとは、キャリアアドバイザーが一緒に自己分析をおこなったり企業を紹介したりすることで、あなたの選考をサポートしてくれるサービスです。
キャリアアドバイザーに相談することで、いままで見えなかった業界のリアルな事情も知ることができるかもしれません。
④会社説明会に参加する・企業のサイトを閲覧する
会社説明会では、そもそもどのような業界なのかを説明してくれる企業もあります。そのため、実際に企業が主催する会社説明会に参加したり、企業のサイトを確認したりすることでも、業界研究を進めてみましょう。
会社説明会で業界について知ることのメリットは、実際に現場で働く人から業界の新しい情報を知れるということです。業界の特徴や動向は常に変化しています。インターネットや書籍に記載されている業界の情報よりも新鮮な情報を直接聞くことができるため、ぜひ会社説明会や企業のサイトでも業界について調べてみましょう。
⑤大学のキャリアセンターで調べる
大学のキャリアセンター(就職支援課)では、OBの資料が閲覧できたり、「就職四季報」を読んだりできます。
また、キャリアセンターにはあなたの相談に乗ってくれるスタッフの方がいるため、業界について調べていて悩んだことがあれば、ぜひ個別相談にも行ってみましょう。
さらにキャリアセンターでは、業界を知ることができるセミナーを主催している場合があります。そのようなイベントも開催していないかチェックしてみてください。
⑥OB訪問で、業界について聞いてみる
OB訪問をおこなうときは、企業のことを聞くだけではなく、その企業に関わる業界についても質問してみましょう。実際に働いているからこそ感じている業界の特徴や課題も聞くことができるかもしれません。
OB・OGからいただける時間が多くはないはずです。必ず事前にリサーチし、少しでも多くの情報を聞けるように準備しておきましょう。
OB訪問はこちらの記事をチェック
業界研究おこなうときの注意点を確認しよう
業界研究はただおこなえばいいわけではありません。
就活を成功させるためには、2つのことに注意して業界研究をおこないましょう。
早期に絞りすぎない
業界研究では、早期に業界を絞りすぎないように注意してください。業界研究をもとに興味のある業界を見つけ、どこの選考を受けるか決めることは重要です。
しかし、早い時期に絞りすぎてしまうと、本当はあなたにぴったりだった業界を見落とし、あなたの就活の可能性を狭めてしまうかもしれません。
「この業界は興味がないから見なくていい」と決めてしまうのではなく、少しでも気になった業界や企業の選考は積極的に受けてみるといいでしょう。
目的を忘れない
2つめの注意点は、業界研究をおこなう目的を忘れないということです。
業界研究の目的は業界の情報を集めることではなく、選考を受ける業界を絞り、そして内定獲得に近づくためでした。
そのため、情報を集めることに夢中になり、いつまでも業界研究に時間を割いてしまっていては本末転倒です。選考まで時間がない場合は、業界研究に時間をかけすぎないようにしましょう。選考を受けながらでも、業界の深堀りはおこなうことができるはずです。
目的を見失わずに、効率的に業界研究をおこないましょう。
まとめ
今回の記事では、就活でおこなうべきとされている「業界研究」について、その目的やおこなうメリット、やるときのポイントや注意点を紹介してきました。
業界研究には、業界について知ることができる以外にも企業とのミスマッチを防いだり、エントリーシートの記入に役に立つなどといったメリットがありました。また興味を持った業界については、特徴や動向についてまで深く調べることも重要です。
業界研究をおこなう目的を忘れず、ここで押さえたポイントを意識しながら内定に近づきましょう!