就活をしていると、どうしようもない不安感に襲われることってありますよね。
「何から始めたらよいかわからない……」
「どの企業からも必要とされていないように感じてしまう……」
このように、一度心配になると、行動を起こすのも大変になってしまいますよね。
選考に落ちて、「面接を受けるのが怖い」と思って、踏み出せなくなってしまった方もいるでしょう。
でも、不安に感じるのはその正体が何かわからないから。
1つ1つ言語化していくと、それを解消する方法が徐々に見えてくるはずです。
この記事では、不安の正体はどのようなものなのか、またそれを解消するための方法をお伝えします。
編集部
私の経験から、不安が少し楽にある考え方をお伝えするので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
就活ってなぜこんなに不安になるの?7つの理由と解消法
「就活が不安」と思ってしまう学生の多くは、今まで経験したことがないようなことに恐怖を抱いてしまっていることが多いです。
不安が大きく、どこから解決していけばよいかわからないからこそ、一つずつ原因を考えることが大切なのです。
ここでは、就活に不安を感じてしまう7つの理由とその対処法を紹介します。
不安①:正解がわからないから
就活には、テストや受験勉強のように正解がありません。
「〇〇をやれば受かる」「〇〇なら内定がもらえる」という確実な方法がないからこそ、何をしたらよいかわからなくなってしまいますよね。
また、テストのように順位や点数で示されないので、
- 自分に何が足りないのか
- 自分の立ち位置はどのあたりなのか
など、自分を客観的にみる手段が少ないです。
そのため、何を直したら内定がもらえるのか、就活を終えることができるのかがわからないということが不安につながります。
解消法:少しずつありのままの自分を見せてみる
正解を求めてしまう人は、もしかしたら本当の自分を隠して就活をしているのかも。
「社会人に好かれる人物ってどのような人だろう」
「志望企業の求める人物像にならなきゃ!」
このように、ありのままの自分を隠してしまっていませんか?
新卒採用では主に「人間性」を評価されているので、あなたの「人間性」を隠してしまっては、正当な評価は得られません。
そうは言っても、ありのままの自分に自信がない人も多いでしょう。
私も就活生の時は、仮面を被って面接を受けていたので、いきなり素の状態で面接しろと言われても断っていたと思います。
しかし、人事という仕事を経験して、学生の素が見えた瞬間の魅力を実感しました。
ありのままのあなたが見えたときに、「この人と働いてみたいかも」と評価につながることもあるのです。
だからこそ、自分に自信がない人も、一度でいいのでありのままの自分で選考を受けてみてください。
本番の選考ではなくても、面接の練習でもよいので、いつも隠している本当の自分で話してみましょう。
そうすると意外と受け入れてもらえて話すことも怖くなくなり、正解ではなく、本当に自分に合う企業を見つけることができるかもしれませんよ。
不安②:何から始めたらよいかわからないから
多くの学生は、就活がどのようなものなのかわからないので、何から手をつけたらよいかと悩んでしまいます。
どんなに有名企業に内定をもらった人でも、最初は何から始めたらよいかと不安を抱いてしまうもの。それくらい誰でも感じたことのある悩みなんです。
就活の始め方を知ろうと思って調べたのに
- 自己分析
- 業界分析
- 説明会
- SPI( WEBテスト)
- OB・OG訪問
など、たくさんやることが出てきてしまう…。
しかも、全部ゴールが存在しないのです。
自己分析や業界分析は、やればやるほどやることが増えていくもの。そのせいで、よくわからないまま疲れてやめてしまう場合もあります。
解消法:自分でゴールを決めて、1つずつやる
「やることがたくさんある」と思わずに、まずは自分に何が必要かを考えて、やることリストを作ってみましょう。そして、一つずつ片付けていくのです。
インターネットに書いてあるもの全てが必要なわけではありません。実際に私も、SPIの勉強をしたはいいものの、志望業界には必要がなく無駄な時間になってしまいました。
まだ志望業界も定まっていない方は、まずは自己分析がおすすめです。
自分のことを知らないと、どのような会社が合うのかもわかりませんよね。
まずは自分のことを知って、業界のことを知って、会社のことを……というように、一つずつやることリストを消していきましょう。
そして、区切りごとにちゃんと自分を褒めることも忘れずに。
就活は焦っておこなうものではありません。自分のペースで就活を進めていきましょう。
自己分析についての解説している記事をいくつかピックアップしたので、もし興味があればチェックしてみてくださいね。
不安③:周りと比べてしまうから
「周りの友達はあんなに有名な企業の選考に通っている」
「あの子はもう内定を持っているのに、私はまだだ…」
このように周りの人と比べると、自分が遅れているように感じて、とても不安になってしまいますよね。
人と比べても意味がないと頭ではわかっていても、心がついてこない。
私も就活時代、自分は自分だからと言い聞かせていましたが、どうしても周りをみて焦っていました。
でも焦ると余計に選考がうまくいかなくなり、結局また周りと比べて落ち込んでしまうんです。
解消法:今までの経験で、1番自信が持てるものは何か考える
この負の連鎖から抜け出すには、自分の経験に自信を持つしかありません。
「それが無理だから比べてしまうのに!」という声が聞こえてきそうですが、それでも自分の経験を肯定することでしか、比べて落ち込む連鎖から抜け出すことはできません。
就活では人間性をみられるという話をしたように、華々しい経験が勝つわけではありません。
あなたが熱量を持って頑張った経験なら、どのようなものでもあなたの人柄や価値観が伝わります。
すぐに自分の経験に自信が持てないとしても、あなたの今までの経験は、あなただからこそできたことでいっぱいです。
これまで経験してきたことの中で、「これなら他の人より得意かも?」という経験を見つけられたら、もう人と比べる必要はありません。
あなたの得意なことや才能をきちんと理解し、小さな自信からつけていきましょう。
不安④:やりたいことが見つからないから
就活ではよく「あなたが弊社でやりたいことはなんですか?」と質問されることがあります。
このとき、やりたいことが明確でその企業を受けている人はアピールできるのですが、興味があるくらいの気持ちで受けている人にとっては、とても難しい質問ですよね。
この質問に対して何がやりたいのかと一人で考えていても、結局ぐるぐると考えるだけになってしまいます。
特に志望動機を書く時は、その企業でやりたいことを書かないと評価されないと言われているので、もっと難しいですよね。
私も考えるのに疲れて、「生活をするために企業に入りたいだけなのに」と自暴自棄になったこともありました。
解消法:「やりたいこと」からではなく、将来なりたい姿から考えてみる
やりたいことが見つからないとき、「その企業でやりたいこと」を考えているからまったく浮かばないということはありませんか?
そんなときは、将来こんな人になりたいという理想の姿を思い浮かべてみてください。
たとえば
- 後輩に頼られる先輩になりたい
- チームリーダーとしてみんなを引っ張っていける人になりたい
- 会社で1番の成果を出せるかっこいい人になりたい
など、人格面でも能力面でもどちらでも構いません。
自分が社会人になってどのような人になりたいかと考えて、その理想に近付くためには何をしたらよいか考えましょう。
そうすれば自然と、やるべきこと・持っておくべき能力などが見えてきますよね。
その中であなたが面白そうだと思ったものが、おそらく「やりたいこと」になります。
このように、会社の中だけでなく、広い視野で考えてみてくださいね。
不安⑤:インターンや選考に通らないから
就活を頑張っていても、応募する企業にことごとく落ちてしまうと、このままどこにも受からないんじゃないかと不安になりますよね。
「自分は社会人に向いていないのかな?」
「会社からいらない人間と言われているように感じる」
このようなことも思ってしまいます。
しっかり準備して面接に挑んで、自分的にはよい結果が出るだろうと思ったのに、結果をみると不採用なんてことはザラにあります。
準備したからこそ、その分ショックも大きくなりますよね。
解消法:インターンやES、選考でみられているポイントを調べる
選考の面接で、話す内容をたくさん準備したのと同じくらい、選考の時にみられているポイントも分析してみましょう。
もしかしたらそれぞれの選考で、アピールするポイントを間違っていただけかもしれません。
たとえば一次面接や選考の前のインターンシップでは、以下のような、人柄を主に見られています。
- コミュニケーション能力
- チームワーク
- 素直さ
一方で役員面接などでは、
- 志望動機
- 論理的思考力
- 仕事への熱意
このように、本当にこの会社に入りたいのか、本気度はどれくらいかを重視しています。
それぞれの選考で何が重視されていて、自分が何をアピールするべきかわかれば、きっと選考にも通るようになりますよ。
不安⑥:アピールできるところがないから
エントリーシートの募集が始まると、必ず「自己PRやガクチカに書くエピソードがない…」という悩みを耳にします。
たしかに、周りを見れば
- 留学に〜年間行きました
- ボランティア活動に専念していました
- バイトリーダーとして〜円売り上げをあげました
このように、キラキラした経験の人がたくさんいて、自分のエピソードがとてもちっぽけなものに感じてしまいますよね。
私も就活生時代は、留学にもボランティアにも行かず、勉強もそこそこ、アルバイトも転々としていたので、まるで華々しいエピソードはありませんでした。
強いていうなら軽音サークルに入り浸って、好きなバンドの曲をコピーして演奏していたことくらい。でもこのような経験は、どうせ自己PRやガクチカには使えないと思っていました。
解消法:「何を」したかではなく「なぜ」したかを重視する
先ほど例にあげた留学やボランティア、アルバイトなどは、手段でしかありません。
それらをしているから必ず内定をもらえる、なんてことは絶対ありません。
大切なのは、「なぜそれをやろうと思ったか」です。
どんなことを始めるにも、行動しようと思う理由がありますよね。
その理由にこそ、あなたの価値観や強みが詰まっているのです。
先ほど例に出した、私のサークル活動しかやっていなかった4年間も、実際に分析をしたらガクチカとして成立するようなエピソードになりました。
なぜそんなに熱中していたか、なんで頑張ろうと思えたかなど、私自身の価値観がたくさん詰まっていたのです。
あなたも、「こんな経験、自己PRやガクチカに使えない…」と思っていたとしても、分析してみると、意外と強みが見えてくるかもしれませんよ。
不安⑦:誰に相談したらよいかわからないから
だいたいみんな同じ時期に就活を始めるので、就活中は仲のよい友達に相談しにくくなりますよね。
相談しても自分よりも選考が進んでいたり、志望業界が被っていたりしたら、なんとなく気まずい雰囲気になってしまうなんてことも。
加えて、兄弟がいない方や、サークルや部活に入っておらず先輩との関わりが少ない方だと、余計に相談する人が限られてしまいますよね。
誰にも相談できないと、1人で悩んでしまってどんどん落ち込んでしまうと危険です。
一回暗い気持ちになると、就活へのやる気もどんどんなくなってしまい、リフレッシュもできなくなってしまいます。
解消法:身近に聞ける人がいなければ、OB・OG訪問アプリで相談もできる
周りに話せる先輩や友達がいなかったら、就活に成功した先輩に話を聞くこともできます。
今はOB・OG訪問を気軽にできるアプリもあるので、あなたの志望する業界で働いている社会人に話を聞くことができます。
おすすめは、MatcherやOBトークです。
アプリで簡単に社会人や内定者とコンタクトを取れるうえに、企業が主催するOB訪問よりもフランクな状態で話すことができます。
堅苦しくないからこそ、基礎的な就活の悩みから志望動機の添削など、さまざまな悩みを聞いてくれますよ。
それに加えて、実際にその業界で働いてみてどう思うかなど、仲のよい友達には聞けない話も聞けるかもしれません。
もし誰にも相談できずに悩んでいたら、思い切って社会人の方に聞いてみるのもありですよ。
不安で押しつぶされそうなら、この3つだけ意識してみて
ここまで読んで、不安の理由が少しわかり、前より気持ちが楽になっていたらうれしいです。
でも、不安の理由を探すなんてできないくらい、どうしても不安で仕方ないときもあります。そんなときは、これからお伝えする3つのことだけ考えてみましょう。
就活は自分のペースで進めてよい
就活は、あなたの人生において大きな転機になる出来事です。
そのため、
「周りと比べて遅れているから早く決めなきゃ」
「有名な企業に内定をもらわないといけないんだ」
こんな風に周りと比べ、周りの常識に縛られすぎないでください。
私も就活生のときは「大手に入ることがすごい」と思っていました。
でも私が実際に入ったのは、従業員数十人のベンチャー企業。就活中には、想像もしていなかった環境に今います。
たくさん挫折もしましたが、自分のペースで自分の価値観で就活を進めたからこそ、自分のなりたい姿が実現できる環境で働くことができています。
完全に周りと比べないで自分を貫くのは難しいですが、譲れない価値観やペースは持っておくと楽になると思いますよ。
1人で抱え込みすぎないようにする
先ほども不安の理由のなかで「誰に相談したらよいかわからない」というものをあげましたが、就活の悩みを1人で抱えてしまう方は多くいます。
1人で抱えると、客観的にみたら小さな悩みもとてつもなく大きなものに感じてしまうこともあるんです。
「友達に相談するのが怖い」とあなたが思っているのと同じように、きっと友達も怖いと思っているでしょう。
だったらお互いの不安や悩みを共有して、お互いに客観視できたほうがよいと思いませんか?
いきなり選考の話をするのはハードルが高いと思うので、最初は「最近あった就活での意外な話」や「あの会社の人事が可愛かった」みたいな話でもいいんです。
就活は個人戦ですが、ずっと個人戦だと心が疲れてしまいます。
少しずつ悩みを共有して、不安を溜め過ぎないようにしましょうね。
1週間に1日はリフレッシュの時間を作る
たまには就活のことを忘れて、リフレッシュする時間を作りましょう。
就活は、エントリーシートや面接対策など、やることがたくさんあります。
でも、あらためて考えてみると、毎日やらなきゃいけないことって意外とないですよね。
1週間に1日くらいは、就活から離れて思いっきり自分の好きなことをやる日を作ってみましょう!
適度に休憩することで、就活にもメリハリがついて、今の状況よりよい方向に進むかもしれません。
自分を大切にしながら、あなたのなりたい姿に向かって頑張りましょうね。
まとめ:就活に不安を抱くのは当たり前。遠慮せず周りを頼ろう
今回は、就活の不安の正体と解消法をお伝えしました。
就活は誰もが初体験でわからないことばかりなので、不安になるのは当然です。
誰にも相談できない、何からやったらよいかわからない方が、少しでも楽になればうれしいです。
私も当時は不安に押しつぶされそうになりながら、なんとか就活をやっていました。しかも世の中の状況的に、誰にも相談できませんでした。
1社も内定が取れないんじゃないかと何回も悩みましたが、結局は社会人になることができています。
ここまで読んでくれたあなたなら、きっとよい結果が訪れると思いますよ。
編集部
あなたの就活がうまくいくことを願っています。