就活を始める時期が近づくと、急に耳にする機会が増える「自己分析」という言葉。
なんとなく意味はわかるような気もするけど、実際どうやってやればよいのか?どのくらい時間をかけてやればよいのか?など、わからないことも多いですよね。
だからといって自己分析をしないまま就活をすると、面接でうまく話せなかったり、入社した企業が自分に合わなかったりといったことが起きてしまいます。
とはいえ、世の中ではいろいろな種類の自己分析方法が紹介されていて、結局何をすればよいか分からず、手が止まってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、自己分析のおすすめのやり方7選をご紹介していきます!
- 就活を始めたいけど、何からやればよいかわからない…
- そもそも自己分析ってなに?どうしたらよいの?
- 自分に合った自己分析のやり方を見つけたい!
といった方に、ぜひ読んでいただきたいです。
誰でも簡単にできる方法を集めたので、自己分析のやり方に不安がある方も、これから紹介する方法を使えば自己分析を進めることができます!
そもそも自己分析とは?
就活を始めたばかりの方は特に、そもそも自己分析とはなんなのか、よくわからなかったりしますよね。私も就活を始めたとき、自己分析と聞いても実際何をしたらいいかわからず悩むことがありました。
そのため、自己分析のやり方7選をご紹介する前に、まず自己分析について説明します。
自己分析とは、簡単にいうと「自分を知ること」です。
自分の何を知るかというと、
- 特徴・性格
- 強み弱み(長所短所)
- 価値観
などが挙げられます。
就活を始める前は、普段生活する中で
「私の強みは〇〇だ!」
「私はこんな価値観を持っている」
などと考えることは、あまり多くはないですよね。
「自分の価値観なんて考えたこともなかった!」という人もいるかもしれません。
このように、これまで20年以上生きてきた中でも、自分のことを深く理解できている人は少ないのです。
自分のことをよくわかっていないまま、納得のいく就活をするのは難しいからこそ、就活時の自己分析がとても重要になってきます!
自己分析の3つのメリット
では次に、自己分析をおこなう具体的なメリットを紹介していきます。
ESや面接自分をアピールできる
1つめは、ES(エントリーシート)や面接で自分をアピールできることです。
面接前に提出するESや面接では、以下のような質問がよく聞かれます。
- 学生時代に力を入れたこと(通称:ガクチカ)
- 志望動機
- 自己PR
これら全て、自己分析を深くやるほど、唯一無二の自分の話ができます。
例えば、自己PR。
自己PRは、文字通り自分を企業に向けてPRすること。
ここでは、自分の強みを話す場合が多いです。
自己分析ができていない、つまり自分の強みがなんなのか理解できていない人は、自己PRをうまく話せません。
しかし、自己分析がしっかりできていると、自分の強みを具体的なエピソードとともにアピールできます!
企業選びの軸が見つかる
自己分析のメリット2つめは、企業選びの軸が見つかることです。
企業選びの軸は、就活の軸(就活軸)、選社軸ともいわれます。
ここでいう軸とは、志望する企業を選ぶうえでの判断基準を指します。
そんな軸なんて作らなくても、とりあえず沢山の企業を受けたらいいんじゃないか?と思う方もいるかもしれません。
さて、いきなりですがここで皆さんにクイズです。
日本には、いくつの企業があるでしょうか?
①約4000社 ②約4万社 ③約40万社 ④約400万社
思ったより多くてびっくりしたという方も多いかもしれません。
日本にある400万社を手当たり次第全て受けようと思っても、時間と体が足りないのです。
数多くある企業の中から、より自分に合った企業を選ぶためには、軸を持って就活をすることが大切になってきます。
そこで、自己分析ができていると、
- 自分の強みが活かせる職種
- 自分の性格に合った職場環境
- 自分の価値観に合った企業理念
が選べるようになってきます。
軸を作り、自分に合った企業を効率よく受けていくためにも、自己分析は必須です。
また、面接で企業選びの軸を聞かれることもあるので、明確にしておいてくださいね。
入社後のミスマッチを防げる
自己分析のメリット3つめは、入社後のミスマッチを防げることです。
入社後のミスマッチとは、入社したあとから「自分と会社が合っていなかった」と気づいて後悔したり、退職したりしてしまうことをいいます。
これは、学生自身の自己分析が足りていなかったことが大きな原因とさています。
具体的に、自己分析不足が原因でミスマッチが起きる理由は主に2つです。
- 面接で自分のことを詳しく話せず、面接官に自分の深いところまで分かってもらえなかったから
- 自分の価値観がわからないまま会社選びをしてしまったから
このように自己分析が足りていなかった結果、自分をうまく伝えられなかったり、自分に合っていない企業を選んだりしてしまいます。
しかし反対に、自己分析がしっかりできていると、
- 面接で自分のことをしっかり話せるから、自分を理解してもらったうえで採用してもらえる
- 自分の価値観を分かったうえで企業を選ぶため、あとから「合わない」と感じることが少なくなる
このように、自分に合った会社を選び、入社後も納得感を持って働くことができます。
せっかく入った会社なのに、あとから「合わなかった」と感じてすぐに辞めてしまうのは、とても悲しいことです。
就職後の自分のためにも、自己分析はしっかりおこないましょう!
自己分析は時系列に分けて考えるのがおすすめ
次に、自己分析の全体像についてお伝えします。
結論からいうと、自己分析は過去・現在・未来の3つを網羅することが大切になってきます。
どれか1つが欠けていると、面接のときに「さっきの質問には答えられたのに、他の質問に答えられない…」などと困ってしまうことがあります。
逆に、過去・現在・未来の自己分析を一通りできていると、いろんな角度からの質問に自信を持って答えられます。
その理由は、それぞれの自己分析で分かることに違いがあるからです。
今から一つずつ説明していきますね!
過去の自己分析で価値観を知る
はじめに、過去の自己分析です。
過去の自己分析とは、自分の過去の経験や意思決定のタイミングを振り返り、そのときの感情や判断軸を思い出したり深堀りしたりすることです。
過去の自己分析で分かることは、自分が持っている価値観です。
もちろん、強み・弱みなども過去の経験からわかりますが、過去の自己分析から一番明確になるのは価値観です。
価値観が見つかる具体的な例として、
- 何かを選択をするときの、自分だけの判断軸がわかる
- 印象的な経験が、自分の考え方に影響を与えていることに気づく
- 心が動かされてたとき、自分が何に感動するかがわかる
このように、自分の心が動いたときや、何かを選択した経験から自分の価値観を見つけられます。
自分の人生の中でも特に、楽しかったこと、苦しかったことを振り返って、自分の価値観を見つけていきましょう。
現在の自己分析で強み弱みを知る
次に、現在の自己分析です。
現在の自己分析とは、文字どおり現在の自分にどういう特徴や、強み弱みがあるのか?を理解することです。
もちろん、過去の自己分析から強み弱みを見つけることもできます。
しかし、面接では過去のあなたではなく今のあなたの強み弱みを聞いています。
過去には弱みであった一面も改善しようとした結果、今は逆にそれが強みになっているかもしれません。また、弱みをカバーするために別の強みが鍛えられることもあります。
なので、過去ではなく今の自分がどういう強み弱みを持っているかを考えることが大事です。
そのために、なるべく大学時代の経験、最近のエピソードにも目を向けてみましょう。
未来の自己分析で将来像を明確にする
最後に、未来の自己分析です。
未来の自己分析とは、「将来自分がどうなっていたいか」「どのような人生を送りたいか」など、自分の理想の将来を考えることです。
自分の将来像は、これまでの経験から見つけるやり方と、ロールモデルからヒントを得るやり方があります。
これまでの経験から考える際にもいろいろなパターンがあります。
今までうれしかったこと、楽しかったことから、それに近いことをしたい、それを提供する側になりたいといった未来の描き方ができます。
または、これまでの苦しい経験をくり返さないように、自分がした苦しい経験と似た境遇の人を救いたい、などの考え方もあります。
例えば、
- 両親が沢山の愛情を注いでくれたように、自分も温かい家庭を築きたい
- 昔行ったホテルの接客にとても感動したため、自分もホスピタリティのある接客をしたい
- 貧乏で苦しんだ経験から、お金に困らない生活がしたい
- 子ども時代、勉強の楽しさが分からず辛かった経験から、子どもに勉強の楽しさを教える仕事がしたい
などが考えられます。
次にロールモデルからヒントを得る方法です。
自分が理想とする立場を確立していたり、自分の叶えたいことをすでに叶えたりしている、自分のキャリア形成においてお手本になる人です。
とはいっても、ロールモデルがすでに見つかっている、という方は少ないと思います。
しかし、見つかっていないからといって焦る必要は全くありません!
実際の仕事がどのようなものか、社会人がどのような生活をしているのかを知らないまま、自分の将来像を描くことはとても難しいですよね。
人は、全く知らないものはイメージできないのです。
ですので、すでに社会人経験を積んでいる人や、何らかの分野で成功している人の事例を見たり、話を聞いたりすることが効果的になってきます。
楽しそうに働く社会人を話を聞いてみると、今まで分からなかった自分の理想も見えてくるかもしれません!
厳選!自己分析のやり方7選
ここまで、自己分析について大まかな説明をしてきました。
いかがでしょうか。自己分析へのイメージは前よりつきましたか?
イメージがついていても、いざ自己分析を始めようとしたときに、本を買えばよいのか?自己分析のイベントに行った方がよいのか?パソコンを開けばよいのか?ノートを開けばよいのか?など迷うこともあると思います。
そこで、簡単にできる自己分析の具体的なやり方を紹介していきます!
ここでは、厳選した自己分析のやり方7つをご紹介しますね。
過去の自己分析におすすめのやり方2選
まずは、過去の自己分析におすすめのやり方です。
自分史
1つめは、自分史です。
自分史とは、自分自身の年表をつくることです。
(例)
自分の経験を年代別に羅列して、これまでの自分の人生を一通り振り返れるようにします。
自分史作成のフォーマットに決まりはありません。
幼少期から大学生時代までの出来事を、紙にひたすら書くのもよいですし、エクセルやスプレッドシートに整理して書くこともできます。
ここでは、ポジティブな経験だけでなく、ネガティブな経験にも目を向けてみましょう。
また、そのときの感情をなるべく具体的に思い出しながら書いてみてください。
そうすることで、自分が何に楽しさを感じるのか、自分がどのような状況に苦しさを感じるのかなどがよりはっきりとわかってきます。
自分史は、年代別で書くことで、過去の経験を漏れなく振り返れるところがメリットです。
モチベーショングラフ
2つめは、モチベーショングラフです。モチベーショングラフはライフチャートとも呼ばれます。
これは、これまでの人生における感情の起伏を、波線(あるいは折線)グラフ上に表すものです。
こちらも自己分析同様、書くのは紙でもデジタルでもかまいません。デジタルで書く場合はパワーポイントやGoogleスライドがやりやすいです。
まず、このように2つの軸を書きます。
- 左端に縦軸(モチベーションの上下)
- 真ん中に横軸(時間の流れ)
自分がポジティブな感情になった時期は線を上の方へ、ネガティブになっていた時期は下へ線を書きます。
また、感情の強さに合わせてグラフの振り幅も大きくします。
このように、一度自分のこれまでの感情をグラフにすることによって、自分の人生の流れをわかりやすく可視化できます。
特に、モチベーションの振れ幅が大きいところは、より強く印象に残っている経験といえます。
そのときのエピソードと感情は、じっくり深掘りしましょう。
モチベーショングラフを作ると、自分の人生で特に印象的だった出来事は何か、どんな時に心情の変化が起こるかを見つめ直すことができます。
現在の自己分析におすすめのやり方2選
次に、現在の自己分析におすすめのやり方を紹介します!
ジョハリの窓
1つめは、ジョハリの窓です。
ジョハリの窓とは、自分自身を以下の4つの窓に分類するものをいいます。
- 開放の窓(自分も他人も知っている自分)
- 盲点の窓(自分は知らないが他人は知っている自分)
- 秘密の窓(他人は知らないが自分は知っている自分)
- 未知の窓(自分も他人も知らない自分)
このように4つの窓を分類することによって、自己理解を進めます。
この窓を埋めるために、まず自分を知っている家族や友人に、自身の特徴や強みを聞いてみましょう。
そして、周りが言ってくれて自分も認知していた特徴や強みを①に、周りに言われるが自分ではそう思っていなかったものを②、自分では思っているが周りには言われなかったものを③に記入しましょう。
こちらでは、③秘密の窓と④未知の窓にある自分の特性を知っていくことによって、①開放の窓を広げていくことが良いといわれています。
ジョハリの窓は、主観的な自己理解にとどまらず、客観的に自分の特徴を捉えられるところがおすすめポイントです。
SWOT分析
現在の自己分析のやり方2つめは、SWOT分析です。
こちらは自己分析以外にも企業分析や、マーケティングにも使える有名なフレームワークです。
SWOTとは下記単語の頭文字を取っており、スウォットと読みます。
- Strength(強み)
- Weakness(弱み)
- Opportunity(機会)
- Threat(脅威)
この4つを整理すると、就活における自分の立ち位置を明確にできます。
①、②には、自分の強み弱みや、持っているスキルを書きます。
③機会には、経済状況・就活市場において、自分にとって追い風になっているもの、反対に、④脅威は逆風になっているものを書きます。
- 強み:プログラミングスキルがある。粘り強い。
- 弱み:コミュニケーションが苦手。変化に弱い。
- 機会:IT業界の成長、リモートワーク
- 脅威:変化が激しい、コロナによる経済状況悪化
このように整理すると、就活市場において自分が何を主にアピールしていくべきかや、鍛えるべき自分の弱みが明確になります。
未来の自己分析におすすめのやり方1選
次に、未来の自己分析におすすめのやり方です。
Will Can Must
ここでご紹介するのは、Will Can Mustです。
下記のように3つの円それぞれにWill Can Mustを当てはめます。
①Will
…やりたいこと、なりたい姿
②Can
…できること、持っているもの、強み
③Must
…しなくてはならないこと、必要なスキル
①Willを書くためには、先程お伝えしたように過去の経験やロールモデルを見て、自分の理想像を考えてみてください。
この3つの円がちょうど重なったところが、より自分に合った企業と言えます。
しかし、注意して欲しいのが、現在のCanとMustの大きさです。
就活生や新社会人は、まだ経験も浅いため自然とCanの要素が少なくなります。一方、経験を積んで成長するためにやらないといけないMustは多いです。
今書いたWill Can Mustが一生続くわけではありません。
社会人として経験値を増やしていけば、Canの円が大きくなり、したがって中心の円も大きくなっていきます。
ですので、Will Can Mustを使う際には、Willに対して必要なMustと現状のCanを把握し、どういう経験を積んでどんなスキルを身につけたら自分の理想が叶えられるか考えるのに役立てるのがおすすめです!
時系列関係なくできるやり方2選
最後に、過去・現在・未来のどの時系列でも活用できるやり方を2つご紹介します。
マインドマップ
1つめは、マインドマップです。
マインドマップとは、トニー・ブザンが提唱した、思考の表現方法です。樹形図と言われることもありますね。
こちらも、自己分析だけでなく仕事にも使えるテクニックです。
紙とペンで手書きでやるのも良いですし、mind meisterや、Xmindなどの専用アプリを使うのもおすすめです。
マインドマップは、木の枝がどんどん広がっていくように、要素を並列・直列に自由に広げていけます。
そのため、何かを分類したり、深掘りしたりするときに便利です。
例えば、学業、人間関係、家族、部活、趣味、全て下記のように自分の構成要素を分かりやすく分類できます。
Q.なぜ?A.成長する時に喜びを感じる
Q.それはなぜ?
A.ライバルに負けたくないから
Q.いつからそう思うようになった?
A.小学校時代から
Q.どんな経験があった?
A.2つ上の兄弟比べられてきた
使い方次第によって、どんなテーマでも思考を整理するのに活用できるので、ぜひ試してみてくださいね!
質問に答える
いよいよ最後、7つ目は、質問に答える方法です。
シンプルなやり方ですが、汎用性が高くメリットも多いやり方なのです。
質問に答えるメリットは主に3つあります。
- 今まで考えたことのない新しい角度から自分を見つめられる
- 1人でも簡単に作業できる
- 面接で質問された時にスムーズに回答できる
やり方は簡単ですが、一石二鳥にも一石三鳥にもなるのが質問に答えるやり方です!
とはいっても、どのような質問に答えるかが重要になってきます。
「あなたの好きな食べ物はなんですか?」という質問に答えても、あまり自己理解は進みませんからね。
皆さんは、自己分析に使えると有名な本「メモの魔力」をご存じでしょうか?
この本の巻末には「自己分析1000問」が収録されているんです。
1000問ってすごい数ですよね。
実は、その1000問は無料公開されています。
【無料公開】
『メモの魔力』特別付録「自己分析1000問」のPDFを無料公開します!
自分用やイベントなどでご自由にお使いください。
前田裕二流の自己分析のやり方は『メモの魔力』にもちろん書いてあります。笑 就活も仕事も人生もまずは自分を知ることから始まる!https://t.co/LEumPvsUPS@UGMD— 箕輪厚介 (@minowanowa) January 9, 2019
1000問はかなりボリュームがありますが、ぜひダウンロードして答えてみてくださいね。
行き詰まった時におすすめ!自己分析の進め方
ここまで、おすすめの自己分析のやり方をご紹介してきました。
自己分析にもいろいろな種類があることをおわかりいただけましたか?
ぜひ、自分に合ったやり方を見つけていってくださいね!
さて、次に自己分析の進め方についてご紹介しようと思います。
自己分析をやっていくと、
と悩むことも珍しくありません。
そんな、自己分析に行き詰ったときにおすすめの進め方を3つご紹介します!
先にご紹介した7つのやり方と組み合わせて使える方法なので、ぜひやってみてくださいね。
他己分析をしてもらう
まず1つめは、他己分析をしてもらうことです。
他己分析は、自分の代わりに他の人に自分のことを分析してもらうやり方です。
「私ってどんな性格のイメージ?」などと直接質問するのもよいですし、ツールを使ってデータを集めることもできます。
また、先程ご紹介したやり方を、一人でやるのではなく他の人に手伝ってもらうのも効果がありますよ。
他己分析をおこなうことのメリットは、客観的に自分のことを見れるということです。
ジョハリの窓に、盲目の窓と秘密の窓があるように、自分が思っている自分と人から見えている自分には違いがあります。
そのため、ずっと一人で自己分析をしていると、主観的な自己分析にとどまってしまうことも。
もちろん自分で分かっている自分が間違っているわけではないので、一人で自己分析に取り組むのは悪いことではありません。
ただ、時々他己分析もお願いすると、より自己分析の精度が高められますので、ぜひ実践してみてくださいね!
自己分析の本を使う
2つめにおすすめなのが、自己分析の本を使うということです。
先程「メモの魔力」という本をご紹介しましたが、自己分析の本は他にもたくさんあります。
「メモの魔力」のように、質問項目がたくさん収録されているものもあれば、ワークシートがついているものもあります。
本を使うことのメリットは、「1日何ページ進める」といったように目標を立てて進めやすいということです。
コツコツとワークシートを進めたい、といったような方には、本を活用するのが合っているかもしれません!
適性検査を受ける
最後3つめは、適性検査を使うやり方です。
適性検査とは、面接などからは見えないその人の特質をはかり、企業の求める像とマッチするかをはかるテストのことです。
選考において、ESの提出と同時に適性検査の受講を条件にしている企業も多くあります。
選考で受けた適性検査の結果は、基本的に閲覧ができません。
しかし、就活サイトやアプリで適性検査を受け、その結果を見れるというものも多いです。
適性検査の結果には、性格やストレス耐性、社会性などにおいてどのような特徴があるかが書かれています。
その結果を自己理解に役立たり、当てはまるエピソードを探したりすることで、自己分析がより進めやすくなります!
就活生は無料で使えるものも多いので、ぜひ活用してみてくださいね。
これはNG!自己分析の注意点3つ
自己分析を進めていくイメージはついてきましたか?
「これをやってみたい!」と思うものが見つかっていたらうれしいです。
ここからは、自己分析を始める前に気をつけるべき3点をお伝えしたいと思います。
注意点を押さえたうえで自己分析ができれば、より効率的に進められるのでぜひ読んでくださいね。
深堀りしないまま終わらせない
注意点①は、深堀りしないまま終わらせないということです。
例えば、質問に答えるやり方で自己分析を進めるとします。
「今まで一番頑張ったことは何か?」という質問に対して、「テニス部の活動」と答えたとします。
しかし、答えがこれだけだと、あなたの性格や特性は見えてきませんよね。
この回答をさらに深掘りしていくと、
Q.どんな活動だったのか?
A.インターハイ出場を目指して毎日練習をしていた(粘り強さ)
Q.どんなふうに頑張ったのか?
→毎日朝練を欠かさず、オフの日も自主練をしていた(真面目、ストイック)
Q.なぜ頑張れたのか?
A.中学からの親友がインターハイに出ているのを見て羨ましいと思ったから(負けず嫌い)
といったように、深堀りすることで自分の特性が見えてきます。
形だけ質問に答えていたら、表面的な自己分析で終わってしまいます。
一人でなぜ?なぜ?と問い続けたり、友達に質問してもらったりして、どんどんと深掘りしていきましょう!
企業の求める像に寄せ過ぎない
注意点②は、企業の求める像に寄せ過ぎないということです。
例えば、Aさんが入りたい企業の求める人物像に「挑戦的な人」という項目があったとします。
そこでAさんの本当の性格は慎重であるにもかかわらず、挑戦したエピソードを無理やり探すというやり方です。
ここで一生懸命エピソードを探して企業の求める像と合わせようとしても、必要以上に時間をかけすぎてしまったり、本当の自分の強みとはずれたことを言ってしまったりします。
慎重さというのも、Aさんの1つの強みです。
参考程度に企業の求める像をチェックするのは大切ですが、そこに当てはめるような自己分析のやり方は、自分の本当の強みに気づけなくなってしまうので、注意してくださいね。
主観的になりすぎない
最後に注意点③は、主観的になりすぎないということです。
先程もお伝えしたように、自分から見えている自分が自分のすべてではありません。
自分で自分のことを決めつけたり、思い込んでしまったりすると、企業から「この人は自分を客観視できていないんだな」と思われてしまう恐れもあります。
1つのエピソードから強みや価値観を見つける際も、自分以外の人がそのエピソードを聞いてどう思うかを考えたり、実際に聞いてみたりすると、客観的な答えが得られると思います。
「これで合っているかな?」と不安になったら、周りの力も借りましょう。
納得内定へ!自己分析結果の活用法3つ
自己分析をやるうえでの注意点をお伝えしたところで、最後に自己分析でわかった結果の活用法を3つお伝えします。
自己分析は、ただやっただけで満足せず、それをどう就活にうまく活かしていくかも大切になってきます。
自己分析の結果を最大限活かして、納得内定を目指しましょう。
ESや面接で強みをアピールする
1つめは、自己PRで強みをアピールすることです。
自己分析ができていないと、下記のように強みも抽象的でエピソードも中途半端な自己PRになりかねません。
…粘り強さ
エピソード
このような強みやエピソードでも、自己分析が進んでいると、
…どんな逆境にも負けない粘り強さ
エピソード
途中、膝にけがをしてしまったときも、素振りや筋トレなどをして一日も練習を欠かさなかった。結果、目標のインターハイ出場は達成できなかったものの、地区大会で優勝という学校初の快挙を果たした。
自己分析を踏まえて強みや自己PRを作成することで
- 自分の強みが具体的に分かる
- 根拠となるエピソードが見つかる
といったメリットがあるのです。
自己分析をしっかり進めて、唯一無二の自己PRをつくりましょう。
企業選びの軸をつくる
2つめは、企業選びの軸をつくることです。
自己分析をしていくと、自分が大切にしていること、価値観が見えてきます。
その価値観をもとに、企業選びの軸がつくれます。
例えば、
- 成長
- 挑戦
- 貢献
これらを大切にしている場合、
- 成長スピードの早い業界や環境
- さまざまな挑戦機会がある環境
- 人に貢献できる事業
といった軸が考えられます。
自己分析ができていると、ここからさらに具体性、独自性のある軸をつくることもできます。
例えば、
- どのような成長をしたいのか?どのくらいのスピードで成長したいのか?
例)入社5年目までにリーダー職ができるくらいになりたい
理由)学生時代、リーダーをやって人から感謝された経験があるから
- どんな挑戦をしたいのか?いつ挑戦したいのか?
例)20代の間に新規事業や企画に挑戦したい
理由)大学祭実行委員でイベントを企画してやりがいを感じたから
- どんな人に貢献したいのか?
例)社会課題を抱えている人にアプローチしたい
理由)大学の授業で社会課題について研究し、問題意識を強く持つようになったから
といったように、自己分析ができていると就活の軸をより具体的に考えることができます。
具体的であると、より企業を絞れたり、他の就活生と差別化できたりします。
ただし、ただ闇雲に具体化してしまうと、軸に当てはまる企業が極端に少なくなってしまうので、そこだけ注意してくださいね。
軸をどう作ればよいか分からないと悩む就活生は多いです。
そんなときは、自己分析で分かった自分の価値観をもとに作ってみてください!
人事に響く志望動機をつくる
3つめは、人事に響く志望動機をつくることです。
志望動機でよく言いたくなってしまうのが、「御社のサービスや商品が好きだから」という内容。
しかし残念ながら、サービスや商品が好きというのは誰でも言えてしまうし、「それだったら引き続きお客様として利用してください」と思われても仕方がありません。
さらに、企業の人事は何百人もの志望動機をESで見たり、面接で聞いたりしています。
そのため、あなたにしか言えない志望動機を話せると、他の就活生から一歩差をつけることができます。
人事に響く志望動機を話すためには、その会社ならではの内容、かつその人にしか言えない想いがつまった内容を入れるとよいです。
特に、その人にしか言えない内容は、自己分析をしていないと話せません。
あなただからこそ持っている強い想いや、過去に経験したエピソードに紐づいていると、人事への説得力が増します。
自己分析で明確になった自分の経験や想いをのせて、人事に響く志望動機を作りましょう!
まとめ:自己分析のやり方はこれでばっちり!
この記事では、自己分析のやり方について話してきました。
いかがでしたか?
少しボリュームのある内容でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
記事の内容を簡単にまとめると、
- 自己分析はメリットが盛りだくさん
- 自己分析は過去・現在・未来で考えるのがおすすめ
- 自己分析結果をしっかり就活へ活かすことが大切
ということがポイントになります。
ここまで自己分析のお話をしてきましたが、一方で自己分析を全くやらずに就活をする人も少なくありません。
正直、自己分析ができていなくても企業から内定をもらえることはあります。
企業の求める人物像に合わせて話を捏造し、自分とは別の人物を演じることができれば、内定はもらえてしまうのです。
しかし、本当にそれで良いでしょうか?
自己分析をせず就活を終えた結果、入った企業が自分に合わなかったら、その先の社会人生活も楽しめませんよね。
就活の期間は人によっても違いますが、約1年間です。
しかし、就職後働く年数は、約40年間にも及びます。
就活をする約1年間で、どれだけ自己分析できているかがその後の人生に大きな影響を与えるのです。
自己分析が役立つのは、就活だけではありません。人生全体において、自己分析は役立ちます。
自己分析をして、自分への理解が深まると、より自分が幸せになるための行動を取ったり、人間関係に役立てたりできます。
私も、就活をきっかけに自己分析をするようになってから、自分の感情をコントロールしやすくなったり、周りとのコミュニケーションがスームズになったりして、「生きやすくなった」と感じています。
是非皆さんも、「就活のために自己分析をやらないと」と焦るのではなく、「自分がもっと幸せになるために」自己分析をしていただけたら嬉しいです。
自己分析を通して、皆さんがもっと豊かな人生を送れることを応援しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!